ねっしー

PandoraHeartsのねっしーのレビュー・感想・評価

PandoraHearts(2009年製作のアニメ)
2.0
物語自体は面白くもつまらなくもないくらいです。
キャラデザや性格は腐女子向けですね。


一点だけ、性格の二面性が極端なのは気になりました。

例えば普段は飄々としているのに、本気の時は死んだ目の冷徹さがある。
という二面性を持つキャラが出てきます。

よくあるキャラの深みを出す方法ですが、本作ではこの場面では<飄々>、次の場面では<冷徹>といった具合に、まるでON,OFFのスイッチを切り替えるように変化します。

それが操り人形のようで、下手な表現だと思いました。

現実の人間もそうですが、<二面性>というのは普段の個性が形成されながら、状況判断によっては個性のステレオタイプからは考えられない行動をとってしまうから生じるものです。

ですので、一つの会話の中でも二つの矛盾しているような感情の表出があって然るべきです。

それはシーンごとに切り替わるのではなく、物語上の会話や出来事によってシームレスに変わります。

おそらく人間観察をせず、“よくいるピエロキャラ”、“よくいる従者キャラ”みたいな性格付けをしているために、こうなっているのだと思います。


例に出したキャラ・シーン以外も、このシーンはシリアスだからこっちの性格~、で、このシーンはシリアスを緩めたいからこっちの性格が正解だね~といった作者の思考が透けて見えます。

スイッチのON,OFFと書きましたが、パズルゲームのように物語を作っている感じもしますね。












梶浦さんによる、シーン終わりの[てぁーん]みたいな音がよく響いています。
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