ぼっちザうぉっちゃー

いなり、こんこん、恋いろは。のぼっちザうぉっちゃーのレビュー・感想・評価

3.4
全十話ということで少しボリュームに欠けるところはあるが、自意識が形成される過渡にある、強い変身への願望といものが、中学生らしい未熟さとひたむきさで描かれていて、マイルドではあるが赤裸々な様子が面白かった。

主人公いなりをはじめ、全体的にふっくらとしたキャラデザも、垢抜けない芋っぽさが実に普通らしくて良かった。
あと京都伏見だから当たり前だけどみんな関西弁なのも良くて、「宇崎ちゃん」とか「ジャヒーさま」で気になってたcv大空直美も合ってた。(少し大阪感が強かったのはあるけど)

宇迦さまcv桑島法子の神聖と俗っぽさ入り混じるキャラクターがとても魅力的で、cv子安武人との並びはめちゃくちゃ兄妹としてしっくりきた。
ただ中二病ないなり兄に惹かれるのは出来ればやめてほしいかなぁ、小さいころから見守ってる母性とみればありなんだけれど。まぁオタクだからなぁ。ここら辺のいい加減な神の描き方も楽しかったりする。

とは言え、いなりの成長に終始していたので、ただ友達になりたかった神である宇迦さまの切なさを描くには、神対人の構図が少し弱かった気はする。

あとは美術が綺麗なのと、まっこと見事に連なる鳥居を誘導路にして、駿馬ならぬ駿狐が疾風迅雷のごとく駆け抜けるのがとても爽快だった。