前半は1970年代から80年代にかけての民主化運動が高まっている時期を背景にした青春群像劇で、後半は政治と金とヤクザのVシネ的ドラマという作品です。非常に面白かったです。特に前半では、光州事件が丁寧に描かれていて、キャストを加害者と被害者に配置し、多面的でした。また光州事件前後の労働紛争や学生運動の弾圧なども実際の映像を交えてドキュメンタリーさながらです。当時の若者の熱意を感じます。また、陰湿な軍事訓練の実態など、暗部もあますことなく入れ込んでおり、ひとつの歴史的資料のような側面も持っている気がします。
後半は任侠ドラマのようになりましたが、面白かったです。
この時代の韓国の歴史を扱った映画を見るにはうってつけの副教材だと思います。
