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大豆田とわ子と三人の元夫のmakotoのレビュー・感想・評価

大豆田とわ子と三人の元夫(2021年製作のドラマ)
4.5
ここ数年の坂元裕二脚本のドラマは、すごく哀愁漂っていたが、今回のドラマは、非常にポップで、かつ都会的で、お洒落だった。

坂元裕二の手にかかれば、世の中で当たり前のことだと思っていることなんて、偏見なんだろうと思う。バツ3の女は、男たらし、愛情がない、魔性の女なんて偏見。大豆田とわ子は、むしろ逆で、とわ子の優しさに惹かれるものがあり、愛される人間なんだろう。

最終話の母親の秘密、友達のことが好きという気持ちは、今で言うLGBTQというものなのか、でも母親は結婚を決断したというのがあったが、これこそ多様性だと感じた。最近のLGBTQの風潮を蹴飛ばすような感じで、見ていて心地よかった。

あと、なんと言っても絶妙なキャスティング。松たか子は、肩の力が抜けてて、お洒落な女性が似合うし、松田龍平は、エロさと変人っぽさを兼ね備えてるし、オダギリジョーは、数学っぽさと変態っぽさを兼ね備えてる。でも、本当に良かったのは、岩松了、近藤正臣のおじさん2人。まめ子に迷惑かけそうで、ここぞというところで、カッコイイ。まさに、理想のおじさん像。

また、少し実験的な感じがして、そこも良かった。ナレーションベースのもと、ドラマが進むのは、NHKや特撮ドラマのようで、エンディングも都会的で、出演者が歌う、画期的だった。(カルテットも歌っている)
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