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恋せぬふたりのmakotoのレビュー・感想・評価

恋せぬふたり(2022年製作のドラマ)
4.8
多様性で差別する

NHKは常に斬新なアイデアからドラマを創る。それが良い方向に流れるかは分からないが。そういう意味では、良い方向にも悪い方向にも流れない珍しいドラマだと感じた。

「アロマンティックアセクシャル」という新時代の言葉がテーマとなるこのドラマ、様々な視点から描かれる、温度感含め私は好きなドラマだった。

初め見た時は、よくある「多様性」大好きドラマかと思ったが、見続けると、多様性こそ悪しき言葉なのではと感じた。

このドラマで結局大事なのは、自分は自分、他人は他人であること。

でも、最終話で高橋が言っていたように、周りの価値観と接しないことを諦めることも同じくらい大事。

あと、一くんはいい立ち回りだった。初めは嫌なキャラクターかと思ったが、ただ素直で人付き合いが上手いだけで、そんな一くんが成長する姿も見てて面白かった。

多様性を扱っているようで、人とは何かという原点に立ち返ったような気がした。

自分を大切にしながら、周りの人と生きていく。どこか、さっぱりしたドラマだった。
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