多様性で差別する
NHKは常に斬新なアイデアからドラマを創る。それが良い方向に流れるかは分からないが。そういう意味では、良い方向にも悪い方向にも流れない珍しいドラマだと感じた。
「アロマンティックアセクシャル」という新時代の言葉がテーマとなるこのドラマ、様々な視点から描かれる、温度感含め私は好きなドラマだった。
初め見た時は、よくある「多様性」大好きドラマかと思ったが、見続けると、多様性こそ悪しき言葉なのではと感じた。
このドラマで結局大事なのは、自分は自分、他人は他人であること。
でも、最終話で高橋が言っていたように、周りの価値観と接しないことを諦めることも同じくらい大事。
あと、一くんはいい立ち回りだった。初めは嫌なキャラクターかと思ったが、ただ素直で人付き合いが上手いだけで、そんな一くんが成長する姿も見てて面白かった。
多様性を扱っているようで、人とは何かという原点に立ち返ったような気がした。
自分を大切にしながら、周りの人と生きていく。どこか、さっぱりしたドラマだった。