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恋せぬふたりのkuraのネタバレレビュー・内容・結末

恋せぬふたり(2022年製作のドラマ)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

「あ、あと、いると思いますよ。恋しない人間」

・兒玉咲子(岸井ゆきの)
スーパーまるまる 本社営業戦略課勤務

・高橋羽(高橋一生)
スーパーまるまる店員、青果部門担当

アロマンティックでアセクシュアルなふたりが同居。恋せぬふたりの人生の行方は。

※アロマンティック
恋愛的指向の一つで、他者に恋愛感情を抱かない人のこと。

※アセクシュアル
性的指向の一つで、他者に性的に惹かれない人のこと。

気付き、知るということ。
高橋一生、岸井ゆきの 主演2人を筆頭に脇のキャスティングに至るまで素晴らしかった。
(小市慢太郎、西田尚美、北香那、濱正悟、菊池亜希子)
軸がしっかりしていて上手い役者が揃っているので最後まで安心して見れましたね。
細やかな表情、台詞、間、演出等々◎
基本コメディタッチでありながらシリアスなバランス。もう少し見たいなと思いつつも30分の尺が丁度よい。心にすっと入ってくる。

非常に収穫のある良質なドラマでした。

(余談)
「大豆田とわ子」と「コントが始まる」のクールが強すぎて、それ以来どのドラマを見てもなんだかぱっとしない状態でしたが、このドラマは面白かった。
バイプレイヤーズのジャスミン役でお馴染みの北香那さんの主演作品なんかもそろそろ見てみたいなぁなんて思ったりもしました。

【印象に残ったセリフ】

"恋愛してないだけで、なぜこれだけ舐められる“

"『一人が好きなんですね』と言われる。僕はそうじゃないから困ってる“

"普通の幸せってなに?ねぇ、普通の家庭ってなに?なんでそんなに失礼なことばっかり言えるの?“

"強いて言えば、味方かなと“

"ほぼ家族と家族は違いますよ。ほぼカニとカニが違うのと同じように“

"ちなみに咲子さん、年越しうどんは召しあがり…“

"なんかしんどいっすね……お互い好きで結婚したのに憎んだり浮気したり。なんで好きって気持ちにいろんなもん混じって濁っちまうんでしょうね“

"bestではないですが、betterではありますね。色々考えてみても人生なかなか思い通りにならないですし、折り合いをつけていかないと“

"アイデアそのものは渡せないかもしれないですけど、アイデアの種みたいものはお渡しできるかも、です“

"年越し蕎麦と年越しうどんですよ。諦めるんじゃなくて両方取り。これが私たちの今のbetterじゃなくてbestじゃないですか“

"ですね。いい考えだと思います“

"諦めをやめた分だけ自分に返ってくるものがあった。たぶん今、生まれてきて初めて思っている。こんな人生も悪くないって“


"葉っぱ…ローリエですか?カニとほぼカニくらい違います“

"大満足な毎日。大満足な私たちの形。この大満足にそれでも何かを言ってくる人たちがいるかもしれない。でも、絶対忘れちゃいけない。

私の人生に何か言っていいのは、私だけ。私の幸せを決めるのは、私だけ。“
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