浅野公喜

テッパチ!の浅野公喜のレビュー・感想・評価

テッパチ!(2022年製作のドラマ)
3.4
ケイタ・マチダ演じるその日暮らしをしていた青年・国生が自衛官候補生となるストーリー。2部構成となっており第1部では自衛官候補生、第2部では自衛官としての活動を描いていきます。挫折を知り孤独でもあった主人公が自分を必要としてくれる場所を見つけ、仲間達と切磋琢磨していく王道ストーリーとなっているのですが、やや前時代的な演出や表現、腑に落ちない点が目立つドラマでした。

第3話の虐待を受けトラウマを抱えた仲間をあえて罵倒することで克服させる流れは強引に感じましたし、第5話の女性訓練生にある事が発覚した後も福利厚生が充実した現代ならではの選択肢が有ったように思えます。
第2部の仲間の自衛官達の一部行動もちょっとパワハラ寄りだったり、主人公の誘導を無視して足を骨折→結果大会に出られなくなったスケボーのオリンピック候補生も自分が悪いのにもかかわらず主人公を恨んでいたり、第11話で主人公の相棒的なハヤト・サノ演じる馬場をたぶらかし追い込んだ葵という女に何も制裁が無い所等が気になり、最終話に関しても不自然な程に偶然が連続し、普段厳しくて出来そうな割にはやたらバランスを崩し転ぶマイ・シライシ演じる桜間指導官との取ってつけたような恋愛要素も見方によってはセクハラっぽく???でした。第一部の主要キャストも最後には登場して欲しかった所。

一部キャラの言葉遣いも気になった所で、ややガラの悪い国生が終始言葉遣いが変わらなかったことで成長した感じがせず、桜間も女言葉をやたら使い前時代的でした。キャストそのものは豪華で人によっては眼福な場面も多く盛り込まれており、シンプルにエネルギッシュなイケメン達が見たい!という人なら楽しめると思います。
浅野公喜

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