ヤンニョム風チキン

オアシス ~君がいたから~のヤンニョム風チキンのレビュー・感想・評価

オアシス ~君がいたから~(2023年製作のドラマ)
3.5
民主化運動に揺れていた1980年頃の韓国を背景に、3人の男女の高校時代からその後10年に渡る激動の人生を描いたドラマ。

3人の若者が、夢・友情・愛のため切磋琢磨しながら成長していく青春ものかと誤解されそうですが決してそうではありません。チャン・ドンユン演じるドゥハクが貧しい家の生まれであるため卑屈な親と親友面した友人に青春と恋と将来を踏みにじられ、そこから10年かけて自分の人生を取り戻す物語です。

序盤はドゥハクが人生を踏みにじられる様子が非常にストレスフルで、正直、ドンユンくんでなければ2話で離脱していました。ソルイナ演じるヒロインが一途で真っ直ぐで、地獄に咲く一輪の薔薇のようだったのが唯一の救いでした。

中盤以降はドンユンくんのビジュアルが真っ黒ジャガイモ→ゆるふわモンチッチ→現代風青年と、どんどん良くなっていく様子を愛でつつ、その男気で仲間が増え結束を固めていく様子は楽しめました。

ドンユンくんとソルイナの胸キュンシーンは、一応ある、という程度。それを補うべく、熟年カップルの密着ダンスやらベッドインやらを見せられます。

総じて、韓国の年齢層高め視聴者向けのドラマのように感じました。高校生が来ているバクテリア柄の軍事訓練服を懐かしいと思えたり、街並みにノスタルジーを感じたり、親の命令には絶対服従という抑圧された時代だったよね、とか思える人には刺さるかも。

でも最後まで観た人おそらく全員が思うであろうことは「オアシスはどこにあったんやーーー!?」です。