かんじ

セクシー田中さんのかんじのレビュー・感想・評価

セクシー田中さん(2023年製作のドラマ)
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このような痛ましい結果になって本作の個人的評価(面白い、つまらない)は言えなくなった。
※あくまでも私自身の気持ちです。他の皆さんは、思ったことをありのままレビューして下さい。

原作者は悪くない。
脚本家も悪くない。

そもそも原作者vs脚本家という構図に違和感を感じる。

責任論で言うなら、
テレビ番組の責任者はプロデューサーだし、
出版社の責任者は編集部長のはずである。
(脚本家はスタッフの一人にすぎない)

連載中の漫画家がドラマ制作に関わるのは、体力的・精神的にどこまで可能なのだろうか?
(凡人の自分なら、こんなブラックな仕事できるか!と暴れると思う)
その上、ラスト2話のシナリオを(生まれて初めて)書く…本人が納得行く仕上がりになる可能性は低いだろう。その上、ネット炎上までしたら…このことをプロデューサー、編集部長はどう思っているのだろうか。

脚本家の方だってラスト2話の構想、執筆までしていたはずだが、担当から外された(恐らくその分のギャラは出てないと思われる。ただ働きになる。脚本家的に面白いわけがない)


ドラマ制作側の原作へのリスペクトが足りないことが、今回の悲劇を生んだ、というがそれは違うと思う(原作者と映画ドラマ制作サイドの意見対立する話は、古今東西、昔からある話である)

ドラマ作るのだって相当な体力的エネルギーを使う。原作愛がなければ演者もスタッフも映像化できない。原作リスペクトと意見対立は別次元の話である。


原作をリスペクトしてないのは(業界全体が)映像化することで部数を伸ばしたい出版社と、ネット配信するコンテンツが欲しいテレビ局の利益至上主義が背景にあったとしか思えない。


リスペクト云々の話と、今回の悲劇の話が混在している。
原因はなんであれ、原作者は肉体的精神的に追い込まれていた。
出版社もテレビ局サイドも、それに気づけなかった。これこそ原作者へのリスペクト(配慮)が足りてない箇所ではなかろうか。

出版社とテレビ局に言いたいのは
原作者及び脚本家への労働環境の待遇改善である。でないとまた同じ悲劇が起きる。そうなると面白い映画、ドラマが観れなくなる。

映画ファン、ドラマファンとして、これほど悲しい話はない
かんじ

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