半兵衛

ぼくの魔法使いの半兵衛のレビュー・感想・評価

ぼくの魔法使い(2003年製作のドラマ)
4.5
クドカンのドラマの中で一番好きなのはこれだったりする。バカップルならぬバカ夫婦を振り切って演じる伊藤英明&篠原涼子が素晴らしく、この両人の代表作と言っても過言ではない。

そして主人公の周りのキャストも滅茶苦茶充実していて、古田新太、西村まさ彦、小田茜、大倉孝二、阿部サダヲ、速水もこみち、ベッキー、小倉久寛がそれぞれベスト演技を披露し、今となっては夢のよう。特に阿部サダヲのハイテンション演技は目を見張るものがあり、西村まさ彦が押されぎみになってしまうほど。また伊藤英明が阿部サダヲに触発されたかのように演技のテンションが回を追う毎に高くなり、終いにはぶつかり合いになっているのは必見。更にゲストも恐ろしいほど豪華。

このドラマのテーマは夫婦なんだけど、裏テーマはかつて日テレで放送されていた『傷だらけの天使』や『探偵物語』、『俺たちは天使だ!』といったアクションドラマへのオマージュではないかとおもっている。ある回では岸田今日子をゲストに迎え、彼女が電話越しに西村まさ彦や阿部サダヲに仕事を依頼したり、伊藤英明が拳銃を間違って撃ってしまうというあからさまな傷天オマージュをやってたりする(演出もノリノリ)。他にもヤクザは出てくるわ、風俗ネタは出てくるはとやりたい放題。しかもそれを回顧調にするのではなく、最新式にバージョンアップしているのがクドカンの凄いところだと思う。
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