このレビューはネタバレを含みます
セレステの夫、ペリーの事故死を装うことを決めたモントレー主婦5人組。Big little lies のタイトルの意味が最後に明かされたスリリングな展開に続くシーズン2
警察はうまく丸め込めたものの、この小さくて大きな嘘は、5人それぞれに暗い影を落とす。そして、ここにきて、マリ=ルイーズこと、ペリーの母（メリル・ストリープ）参上！ペリーの事故死に疑問を持つ彼女は、セレステの友人関係や私生活に立ち入り、詮索する。
今シーズンはミステリー要素よりも、暴力とトラウマ、夫婦関係の破局と再生がテーマに描かれる。
ペリーにレイプされたジェーン、ペリーの歪んだ愛の呪縛から離れられないセレステ、幼少期に児童虐待を受けていたボニー、そして極めつけに、事の元凶であるペリーのDV被害。
裁判でのこのネタあかしは、やや後付で、子供の親権争いとダブルで追う形になり、シーズン1からの焦点がボケてしまったのが残念だった。もっと伏線回収するストーリーにしてほしかった。
それでも見どころは豊富にあり、役者陣の圧倒的な演技には脱帽するばかり。特に、メリル・ストリープの存在感たるや。不気味で底意地の悪い姑役だが、目の動きや口の動かし方までもが徹底的に作り上げられている。この人の右に出る女優っていないんじゃないでしょうか。
また、シーズン1に続いてカウンセラー役の女性もとても魅力的だった。あのささやくような低い声でカウンセリングされたら、すべてを話してしまうわ。
ローラ・ダーンは、セリフにいくつファックって入ってたんだろうか？
ここぞというときは、相手が誰であろうと、建前をなげうって、本音で勝負するアメリカ人。日本人だったらどんなにトチ狂っても、友達の義母にファックなんて言えない(笑)
これを日本版でリメイクしたらもっとネチネチ、ドロドロの昼ドラ展開になりそう。
毎エピソードに挿入される音楽のセンスが光る。
