もうやん

わたし、定時で帰ります。のもうやんのレビュー・感想・評価

わたし、定時で帰ります。(2019年製作のドラマ)
3.8
見始めるまでは吉高由里子主演の恋愛コメディかと思っていたが、いやいやシリアスな働き方を考える社会派ドラマだった。
経営者が働き方の改革を進めようとしているウェブ制作会社に「わたし定時で帰りたいです」と入社面接で宣言して入社した東山(吉高由里子)が、勤続10年を経て、社内で起こる様々な働き方に関わるトラブルに直面し、考え、苦悩し、解決していこうとする物語だ。

元恋人の種田(向井理)も同じ会社に勤めているが、二人とも前職では過労から身体を壊した。
そしてまた、上司の旧態然とした考え方や無理な受注などから、徐々に労働環境は悪化していく。
諸悪の根源は福永(ユースケ・サンタマリア)、あんただよ。

東山は、人には休むように言うが…。
人は人、自分は自分という考え方で効率的に働いていたつもりが、チーフという立場と周りの空気から、そして納期の締切や人手不足など状況が切迫してしまい、自己犠牲を払ってしまう。
そして同じ轍は踏まないと思って仕事をしているはずが、ついつい無理をしてしまう。
そんな彼女がどう仕事と向き合っていくかが見どころだった。
そして、同僚、上司、部下、家族、彼氏、元カレ、種田の弟など、色々な人物の立場に立って働くことを考えさせられた。

人は何のために働くのか。
「会社のために自分があるのではなく、自分のために会社がある」、そう言って最終的に動いてくれた社長は偉いな。
間違っても自分は犠牲にするな…こんな会社は理想だ。
もうやん

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