パピヨン

大いなる自由のパピヨンのレビュー・感想・評価

大いなる自由(2021年製作の映画)
4.2
カンヌ国際映画祭で高評価を受けたのが充~分に解る出来栄えに感心しました。ドイツの「刑法175条」は、1871年から123年間にも渡り施行された、男性同性愛を禁ずる法律だそうです。ハンスはその禁じられた性的嗜好により繰り返し投獄されてました。終戦の年の1945年と、恋人と共に投獄された1954年と、その刑法が改正された1968年の3つの時代を行き来して描かれてます。
そんな20数年にも渡るハンスの投獄人生で、同房となったことが切っ掛けとなったヴィクトールとの関係もまた20数年に渡りお互いを見詰めることになります。二人はそれぞれ何かを背負い、何かと戦い続けていますが、そんな二人が互いに求めていたものに気付いた時に、時代も大きく変わって行く様で···。
同性愛者を透して人間そのものや時代の流れを見詰めた映画は数あれど、これ程考えさせられた作品ありませんでした。いや~深い、素晴らしい。
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