ハズレ無しのリーアムニーソン主演。
最近の彼の出演作は
「老齢に入ったプロフェッショナル」
という設定が多い。
実年齢が70歳に達したことで彼自身の
思うところもあるのかなと少し寂しい
気持ちにもなる。
相変わらずのキレキレのアクションを
見せてくれるのだが今回は児童買春と
人身売買という闇にスポットをあて
システム化された犯罪行為と貧富の差
による横暴を殺し屋としての視点から
暴いていく。
「法律では救えない人々がいる」と
いう現実を私達に突き付けてくる。
社会的ステータスの違いで最低限度の
人権すら踏みにじられる弱い存在がいること。
これに対する激しい怒りと老いて余命が
少ないことを自覚した魂が
「正しいことを行え」と殺し屋の生き方さえ
変えてしまうことの救いとを同時に描いている。
強さは弱者のためにこそ振るうべき価値がある。
こんな時代だからこそ世界に訴える必要があるのだ。