真世紀

ヘルブレイザーの真世紀のレビュー・感想・評価

ヘルブレイザー(2022年製作の映画)
3.1
田舎町ホープバレー、老ベトナム帰還兵で町では変わり者扱いされているビルの敷地にて、フード付きローブ姿の顔を隠したカルト集団が怪しい儀式決行。生け贄を捧げて悪魔召還に成功する。

カルトのメンバーらは神出鬼没に町に姿を現し、電話線切断など外部と孤立させた町で、住民を次々と襲い、悪魔に喰わせはじめる。ニューヨークを離れて町に赴任したばかりのシェリフは翌朝に事務所にやってきたビルの訴えに半信半疑。しかしながらその後も異変が相次ぎ、二人の部下、町の皆さんと共にカルト及び悪魔と対抗するのであった。

「キャンディマン」のトニー・トッド、カルト集団のリーダーに「タイタニック」の婚約者や「山猫は眠らない」シリーズのビリー・ゼインなどなんか懐かしいキャストが顔を揃えるけど、ちゃんと見せ場も十分にあるのはビル役のブルース・ダーンぐらいなのは残念。

やはり、ちょいと古めのホラー映画ネタも散りばめられ、町でミニ放送局やっている女性の息子が「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」Tシャツ着て、「エルヴァイラ」などのタイトルを口にしたり。なんてのから、町の事件といえば、狂犬病にコウモリに噛まれた牛がかかったりぐらいと聞かされて、保安官が「狂犬病の犬に襲われて車に閉じ込められる母子の映画あったろ、観てない?」と部下に尋ねて「いやぁ、観てないっす」と答えられたり。最後の方でも「あのブギーマンもどきの奴らの気をひいてくれ」てなことを口にして「わかりました、でも、マイケル・マイヤーズって誰っすか」と言われてましたわ。「ハロウィン」シリーズはともあれ、いくら今年で作家生活50年に及ぶ大ベストセラー作家キングの映画化作品の中でも「クジョー」は知る人ぞ知るの方だろとついつい突っ込みたくなる。

そんな往年からのホラーファンには思いっきりパチパチ目配せしまくりのキャストとディテールではあるけれど、もそっとゴアシーンも画面の中でちゃんと見せて欲しかった(人間という御飯食べて成長する着ぐるみ悪魔さん。その皮膚を突き破って角生えてくるとことか、いかにもここ力入れてますなシーンも有るけど)。

というわけでスコアは前世紀からホラー映画などに親しむボンクラ視点から。それでもこの数字というあたりから作品の出来はお察しあれかし。
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