パイルD3

猿の惑星/キングダムのパイルD3のレビュー・感想・評価

猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)
3.5
毒を食らわばサルまで
ということで、猿の惑星(略してサルワク)は、今をサル50数年前に制作された第1作から、ここまで新旧問わず、ティム・バートン監督版も併せてシリーズ全作観ているので、新作も自明の理としてお付き合いで先日観てきました
ちなみに1番好きなサルワクは「新・猿の惑星」です

《キングダム》
前作が、有能なチンパンジーのシーザーを中心に展開してきた新シリーズの大きな流れのセンテンスになっていたので、今作は“キングダム“ですから王国とその末路を描く最終章かと思いきや、延長戦を目指しているのか妙に粘り腰を見せて、やや強引な流れで攻めてきます

強引な分、モヤる部分もなきにしもあらずで展開も荒々しくて、新シリーズ当初にあった情感はかなり薄めです

惑星で起こることも設定も観る者には是非も無く、高度なVFXのサル軍団が闘争を繰り返すのを静観するしかないという1択モードです
このアクション主体の見せ方をどう感じるかで評価が分かれると思います

《弱体化》
ヒエラルキーの最上位には暴力的なゴリラ系の猿様が君臨していて、淘汰された人類は激減、野生化が進み逃げ隠れしながら生きる下等動物状態です
最早、ほぼ“猿だけ“の惑星化してきているので、精巧なリアルアニメーションを観ている感じですね

《ハイライト》
今回のストーリーの見どころは、地球を乗っ取られて立場が逆転した人間は、どんな目的を持って行動するのか?に集約されています

終盤に明らかになる、次なるステージを予感させる展開はひとまず注目です

そんなわけで、どうやらまだまだストーリーを続ける気満々で、ラストの数分が一気に次回作への足掛かりとなっています

《SFというより…》
まだ物語が続く以上は、毒を食らわばサルまでのスピリッツですので、ここで評価をまとめるわけにもいかず、通過点としての採点なので、サルワク新シリーズ全体への評価とは異なります

更に言うと、今回はSF映画というよりアクション映画として見立てています
パイルD3

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