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沈黙の自叙伝/自叙伝の作品紹介

沈黙の自叙伝/自叙伝のあらすじ

ある農村に君臨する“独裁者”に仕える青年 ふたりの間に流れる奇妙な時間―そして静かに回る運命の歯車 青年ラキブの父は刑務所に、 兄は海外に出稼ぎに出ている。 彼は、インドネシアの田舎町で何世紀にもわたり一族で仕えてきた、退役した将軍プルナが所有する空き屋敷で、 たった一人の使用人として働くことになる。 プルナはラキブに対して立場を超えたように親身に接し、 父親代わりの存在となりつつあった。 ラキブ自身もプルナのアシスタントとして、 仕事と生活の中で天職を見出す。 そして、地元の首長選挙に立候補した将軍の選挙キャンペーンが始まり、 二人の運命も大きく動き出す。 長編第一作となるインドネシアの新鋭マクバル・ムバラクが暴力と欺瞞に満ちたインドネシアの近現代を寓話的に描き、 ヴェネチア映画祭国際映画批評家連盟賞、東京フィルメックス最優秀賞を受賞した衝撃の作品。

沈黙の自叙伝/自叙伝の監督

沈黙の自叙伝/自叙伝の出演者

原題
Autobiography
製作年
2022年
製作国
インドネシアポーランドドイツシンガポールフランスフィリピンカタール
上映時間
115分
ジャンル
スリラー
配給会社
ムーリンプロダクション

『沈黙の自叙伝/自叙伝』に投稿された感想・評価

ワンコ

ワンコの感想・評価

4.0
【過去を曖昧にして来た歴史】

映画の公式(たぶん)のあらすじの一節に“暴力と欺瞞に満ちたインドネシアの近現代史を寓話的に描いた”とあった。

独立戦争を経てオランダから独立、熱狂的な民族主義者で共産主義者の支持を得たスカルノから、軍出身でイスラムからの支持を得たスハルトと政権が移り変わる中、国内の不満分子を全て共産主義者とすることで、西側諸国からの暗黙の支持を取り付け、一般人が一般人を虐殺する状況を黙認し、しかしながら、加害者が誰も罪に問われないという状態を、映画の物語に落とし込んだのだと思う。

興味のある人には「アクト・オブ・キリング」で背景として描かれた虐殺の物語を併せて見る(Amazon primeで見れました)ことをお勧めするが、この「沈黙の自叙伝」で描かれる殺人行為の上に社会が成り立っている様は多くのことを示唆しているのだと思う。
440

440の感想・評価

4.8
立場の強い者と弱い者
信じたものが間違いだった瞬間

カサヴェテスの暴風雨作品「ラブ・ストリームス」直後にもう一本観たくて鑑賞。
予備知識ゼロ、たまたま時間がぴったりだったので鑑賞しましたがすごい作品でした。

インドネシアの田舎の村で権力を持つリーダーに代々仕えている家族。
兄はシンガポールに出稼ぎに行き、父は刑務所にいる事から父の代理で権力者プルナの付き人として働く事となった青年ラキブ。
親身になって可愛がってくれるプルナだったが、ある事がきっかけでラキブに不信感が生まれる。

過去から続く権力による抑圧が根強く残っており、その環境下で育ったラキブは今まで見てきたもの、体験したものが当たり前と思っているんだと思う。
プルナに従い一生懸命働くラキブが捕まった父親と面会する際に言われた「信じるな」という言葉がこの後めちゃくちゃ効いた展開になっていく。

正直どんな展開が待ち受けているのかハラハラで、ミステリーのような犯人探しと徐々に登場人物の本性が現れはじめるあたりからは瞬きを忘れ、食い入るように観てしまった。
そして自ら正しいと思える行動を取った結果、追い込まれていくラキブ。
特に結末のゾクっとする感じと作品から感じるメッセージが心にブッ刺さった。

2022年の東京フィルメックスで最優秀作品賞を獲得したのも頷ける秀作。
インドネシアの国事情や未来を奪われている若者たちの事を考えると自分の生活が本当に有難いんだなと実感。

とても重たくハードルの高い作品に感じますが、いざ観始めると分かりやすくグイグイ引っ張ってくれる魅力溢れた作品ですので、こちらもまた全力オススメしちゃいます。
ギルド

ギルドの感想・評価

3.6
【血縁を乗り越える家父長制の磁場】【東京フィルメックス】
■あらすじ
青年Rakibは地元の首長選挙に立候補を表明した家主の選挙キャンペーンを手伝うことになるが…。父親的存在からの承認を求める一人の青年を通じ、暴力と欺瞞に満ちたインドネシアの近過去を寓話的に描く。ヴェネチア映画祭オリゾンティ部門で上映され、国際映画批評家連盟賞を受賞した。

■みどころ
父親的な存在へ承認されたい青年のお話。
将軍の下で一緒に過ごす青年はチェスにしても車にしても狙撃にしても将軍の管理下に置かれて過ごしている。
その中で青年Rakibはビリビリに引き裂いた将軍ポスターの犯人探しをしたり、頑張って狙撃の練習をしても将軍から認めてもらえなかったり、Rakibの転職にも軍の部下によって止められてしまう。

本作は疑似家族というテーマを扱いながらも家父長制の大きな存在で疎外感・不信感を得る過程を丁寧かつ病み上がるように描いていて、その質感が良かったです!
軍隊の一種の暴力的な象徴、欺瞞というのを将軍とRakibの生活の中で圧縮され、家父長制の深刻さに発展させる巧みさは見どころに感じました。

楳図かずお「ねがい」の様な展開で割り切れない想いを打破しようとする悲しさが特徴的な映画だが、本作を紐解くと家父長制に抗う青年の置かれた環境で家父長の磁場を纏うのが面白い、そんな作品です。

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