パピヨン

怪物のパピヨンのレビュー・感想・評価

怪物(2023年製作の映画)
4.2
是枝裕和監督作品では、「ワンダフルライフ」「そして父になる」と本作品が個人的なBEST3です。
脚本の坂元裕二作品では、「問題のあるレストラン」「カルテット」「大豆田とわ子と三人の元夫」等のテレビドラマで魅了されてました。
音楽の坂本龍一作品では、「戦場のメリークリスマス」「王立宇宙軍~オネアミスの翼」「ラストエンペラー」等の映画音楽はとにかく凄い!
シングルマザーの麦野沙織(安藤サクラ)は、息子の湊(黒川想矢)が同級生からのイジメや、担任教師からの暴力に苦しんでいると思い込んで学校に乗り込み、学年主任や校長と対峙するのです。
一方では、担任教師の保利道敏(永山瑛太)は麦野湊が同級生の星川依里(柊木陽太)をイジメていると疑っています。
そして湊と依里はお互いを理解し、お互いを必要とし二人だけの世界を構築して行くのですが···。
3者の視点で描かれるストーリー構成は素晴らしく、ドストライクの選択が心地よい程です。“怪物”とは結局、見て見ぬふりの同級生たちや、事無かれ主義の周りの教師たちや、子供どころか自分自身をも理解できていない親たちなのでしょうか?
最近出会った、ベルギーのルーカス·ドン監督作品の「CLOSE/クロース」とガッツリ重なりました。
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