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カンダハル 突破せよのRenzのレビュー・感想・評価

カンダハル 突破せよ(2023年製作の映画)
3.5
毎年コンスタントに公開されるジェラルド・バトラー主演作品。
その諸作にはアクション映画が多いものの、大味なものは少なくて誠実に撮っている作品が多い印象。本作もその系統。

結構真面目で好感の持てる映画。
だからといって楽しいかどうかは別だったりする。私はそこそこ楽しめました。

イラン相手なら何やってもいいと思ってそうなCIA。
その工作員である主人公。少数で違法で危険な作戦を行うわけだが、彼が携わったイランの核施設爆破作戦の情報が内部告発(イラン相手とか核施設だからとか理由にしても違法は違法)で漏れてしまう。そのうえ、情報を持っている記者はイランに捕まってしまう。

次の作戦に向かう主人公と、作戦のことをよく知らない通訳だったが、顔等の情報がバレてしまったので逃げることになるわけです。
逃げる主人公たちを追いかけるのはイランだけじゃなく、パキスタンやタリバンと様々な勢力が関わり、それぞれの思惑があり動いている。

各陣営それぞれの描写がしっかりしていて、この手の映画の中ではかなり誠実にできている。
それぞれに家族がいたり、信条があったりするので、なんともいえないやるせなさを感じる。
そこは本作のとても良いところ。

だからこそともいえるが、ごちゃごちゃしていている感じも否めない。
単純でないところが見づらさを感じさせるという、非常に残念なことになってしまっている。
アクションも少なめ。2人が逃げる話だし仕方なしかな?

中東の情勢等の知識のある人ならもっと楽しめると思います。
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