深いドキュメンタリーだった。
終始ドキドキと緊張しながら見入った。
状況証拠、以前の事件との関係、DNA鑑定（まだ導入されたばかりのころ）からの判断。死刑確定となって異例の速さでの死刑執行だったという衝撃の事件。
実際に死刑判決からの冤罪事件はあるのだ。
死刑制度に反対というわけではないが、真実はもうわからない。
県警関係者は確信をもっての語りだった。
現場は証拠を揃え、その後の判断は手を離れていくが、結論ありきではなかったのか。
西日本新聞の再度の調査記事は凄い。マスコミは中立公正でなければならない、自分達の記事を反省して取り組んだ気概には安心した。記者魂を見せられた2年間の記事だ。
本人がいなくても再審請求を続ける弁護団には頭が下がる。10年の戦いで最高裁であっさり棄却されても再度戦いを挑む高齢の弁護士。どこからこの力は出てくるのだろう。正義を求めた戦いが未来に続くことを願う。
