少年のころ、グラマスな女性が営んでいる床屋に通ううち、彼女にとても性的なものを感じ、将来は床屋の女の亭主になると誓ったアントワーヌ。
大人になって、念願通り、街の床屋の女性マチルドと結婚することになった。
二人はとても愛し合っており、幸せは永遠に続くように思われたのだが・・・
子供のころの場面で、ノルマンディの海岸で友達と遊んだりするシーンが楽しい。
アントワーヌだけが母親の手作りの毛糸の水着で、サクランボのようなアクセサリーがついている。
マチルドの床屋にはいろんな人がやってくる。
そこで交わされる何でもない日常会話が穏やかな人生模様を描く。
アントワーヌは、アラブ風の音楽に乗って、へんてこな踊りをするのが得意。微笑みながらマチルドはそれを見ている。
時には、オーデコロンを使って妙なお酒を飲んで二人は泥酔・・・
なんて場面も楽しい。
官能的な場面の盛り上げ方も大したもので、
マチルダの裸を見せるわけじゃないのに、
(相当きわどいところまではいきますが)
とても色っぽい画面に仕上がっている。
アントワーヌ演じるジャン・ロシュフォールはもちろん好演だが、
いつも微笑みを浮かべているマチルド演じるアンナ・ガリエナが素晴らしい。
ラストでは、アントワーヌは趣味のクロスワードパズルを続けている。
待っている客に対して、『しばらくしたら、妻は戻ってきますので』
このセリフの意味は、
本編をご覧になってください。