しろくま

今度は愛妻家のしろくまのレビュー・感想・評価

今度は愛妻家(2009年製作の映画)
3.9
《帰ってこないんじゃないかって心配になった?》
〝別に〟〝淋しかった?〟〝へっアホか。たまには一人になってみるもんだなあって。普段どんだけお前に気遣って生活しているかよ~く分かったよ〟〝はいはい〟

若いカップルのキュンとするようなラブストーリーもいいけど、長年連れ添った夫婦の他愛のない会話劇もいいね。奥さんが箱根旅行へ出かけて家を空ける間に、女の子を自宅に連れ込もうとよからぬことを考えているけど、奥さんがいないと何もできないダメ亭主を豊川悦司さん。

それに引き換え、しっかりと家事をこなすよくできた妻を薬師丸ひろ子さん。〝トマトのリコピンが…〟とか健康オタク過ぎてちょっぴりウザいけど、健康に気を使っているだけあってお肌はつるんつるん。ほっぺに付いたトマトがビクともしないお肌の水分量。流石です。

旅行に行こうとしても電車の時間を間違えたとか財布を忘れたとか言って何度も家に戻ってくる薬師丸さん。それって夫の悪だくみに感づいていたってこと?それとも、ただの忘れん坊?それともかまってちゃん?

互いに憎まれ口を言ったりケンカになったりしても、結局はすぐに仲直りをするんだろうなあって思ってたら…。豊川悦司さんの衝撃発言で物語は急展開。えっ、どういうこと?ちょっとだけ気になってた違和感は、そういうこと?そしてクリスマスの日に…。豊川悦司さんの台詞で分かるタイトルの〝今度は愛妻家〟の本当の意味。あまりにも切なすぎるね。

そして、エンドロールで流れる井上陽水さんの〝赤い目のクラウン〟。行定監督が切望して書下ろしが実現した楽曲で、映画のシーンが甦ってくるような素敵な歌詞とメロディ。映画を観た者だったら歌詞の意味がすぐに分かるから切なさMAXだね。これぞ大人の恋愛映画&主題歌。

視聴メモ:2023.11.22/175/図書館🅼DVD
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