六花

TIME/タイムの六花のレビュー・感想・評価

TIME/タイム(2011年製作の映画)
4.0
25歳の若さのまま生きる代わりに、自分の余命残り時間=財産となり、通貨を代替する世界線。

現代と大きく異なるのは一文無しになったその瞬間に即死、となる点で、スラム街では時間の奪い合いで死体がゴロゴロ。政府も社会統制的な観点から貧困の深刻化を黙殺するディストピアが誕生している。

最も貧しい地帯出身の主人公がひょんなことからこの世界の歪んだ仕組みに気づき、富豪から得た巨万の時を手に起死回生の大逆転を図ろうとするお話。

貧富の差が生死と密に結びつくという設定が面白いし、富裕層の虚無感など、現代社会に通じる面もあって社会派なSFだった。もっと評価されてもいいくらい。
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