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セラヴィ!のoden8のレビュー・感想・評価

セラヴィ!(2017年製作の映画)
3.8
おフランスバージョンの"ウェディングハイ"といった感じでしょうかねぇ。

おフランスバージョンなだけあって、絶妙に嫌〜みな観点なのにどこか小洒落とりますのん。
ネガティブな描かれ方してるのに、なんかポジティブというか…ぶれへん芯の強さを感じさせられるといいますか。

主人公のウェディングプランナー目線での、こんな奴は嫌だのオンパレード。
敵は、ゲスト側だけではなく自陣側にもおるのが非常に痛ましいのよね。

兎にも角にも、口が悪く冗談のエッジがジャックナイフなサブリーダーに。
その彼女と常に反目し合ってるパフォーマーのリーダー。
言葉に関して超敏感な私服が半パジャマの義弟。しかも、アグレッシブに花嫁へアプローチしたりしちゃたりして。
スピーチで3時間喋って、独創的過ぎる余興をするナルシストでエゴエゴな粘着質花婿やら。コイツがクソ痛えヤツなのん。めっちゃ嫌いやわぁん。あのまま、お月様と御対面してりゃ〜えがったのに…。
ロートルまっしぐらで自由奔放なカメラマン。傲慢なプライドが、ゲストのスマホをぶち割りますのん。そんな彼でも、マッチングアプリデビューしちゃったり。
そんな、個性が弾けぶっ飛んだキャラクター達が集う結婚式。

そりゃあ〜、練りに練ったプランもぷらんぷらんになっちゃうわけで。
主人公の胃痛もキリキリ舞だよね。

終始、ワチャワチャした様相ではあるんだけど。
登場人物達のキャラクターが自然体過ぎて憎めないというか。めっちゃ人間らしい愛おしさを感じさせてくれるのです。

こんな奴とは、仕事をしたないわぁ。
ワタシはこうしたいっ!!
といった我儘や。全てが思い通りにいかず、人生についてまわる妥協の数々。
それぞれの個性をぶつけ合いながらも。それぞれが誰かの個性を受け流しながら共に生きなければならない。
それが人生なんだもの。

思い通りにうまくいかないことだらけ
でもそれは失敗じゃない
だからどんな時もイライラしないで
転けた時にしか観れない景色だってある
あなたがあなたでいる限り
あなたにとっての幸せが見つかる
それが人生

Cast(役者·キャラ) 4
Story(物語) 3.5
Architecture(構成) 3.5
Picture(画) 4
Acoustic (音) 4
24-100
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