《たとえ経済的に余裕がある家庭でも…》
〝テニスの腕を上げて成功を収める確率は非常に低い。それに一人でも大変なのに二人だなんて。君の家にモーツァルトの生まれ変わりが二人いるのを信じさせるのと同じだ〟
経済的に厳しくてコーチを雇うお金もないのに、娘二人をプロのテニスプレーヤーとして成功させようなんて無茶なドリームプランを立てたリチャード(ウィル・スミス)。確かに成功すれば莫大な賞金やスポンサーとの契約金を手にすることができると思うけど、誰にもそんなことが叶うって信じてもらえず、コーチを引き受けてくれる者も現れないから、結局、テニスの経験がないリチャードが自己流で教えているのだけど…。
めちゃめちゃいい加減に教えているのかと思ったら、結構ちゃんとした指導をやっていて、娘を褒めながらやる気を引き出していて、いい感じ。その上、たとえ勝っても天狗にならずに謙虚であることを諭しているのも流石。そのことに気づかせるために観せたビデオがディズニーのあの作品。なるほど、そんな活用の仕方があるのね。
頑固で融通が利かないけど娘思いのリチャード。〝巨人の星〟の星一徹のようにスパルタな面もあるけど、やり過ぎると児童虐待で通報されちゃうので気をつけないとね。
プラン通りに、姉のヴィーナスも妹のセリーナも何度も優勝を重ねるような超一流のプレーヤーに育て上げたのは立派。まさにアメリカンドリームだね。
ただ、この映画を観て我が子を鍛えて、賞金王にしようなんて考えるのは浅はか。
視聴メモ:2023.10.23/161/図書館DVD