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ソウルフル・ワールドのHFのレビュー・感想・評価

ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)
4.3
この映画を観た感想を簡潔に表すなら「まるで2000年代のピクサー黄金期の映画を見ているようだった」です。
「モンスターズ インク」「UP(カールじいさんの空飛ぶ家)」「インサイド アウト」と傑作映画を次々に生み出したピート・ドクター監督待望の今作「ソウル」。
今回もまた期待を裏切ることなく、素晴らしい映画を生み出してくれました。

生きる意味とは?生まれた意味とは?そんな不変的なテーマを扱った今作ですが、決して説教臭い感じにしなかったのが良かったです。
また、時折挟む台詞を用いずに登場人物の表情や画面の明るさなど、純粋に映像のみで心情を表現する演出も上手くて良かったです。

そして何より今作はCGのデザインが素晴らしい!特に人間の描き方が。
ピクサー史上最高なのではないかというくらい、人物のデザインが良かったです!
正直個人的な好みとしては、人間の頭身は今作や「インクレディブルズ」シリーズ、「インサイド アウト」シリーズくらいが好きです。
近年のピクサー映画にありがちな「ルカ」(2021)、「ターニング レッド」(2022)、「エリオ」(2025)のような"頭身が低く手足が極端に丸みを帯びている"デザインはあまり好きになれない…(個人の好みです)
だから今後のピクサー映画でもこれくらいの頭身にしてほしい。

また人間のデザインだけじゃなく、アフリカ系の人たちのニューヨークの暮らしがちゃんと描かれていたのも良かった。徹底して調べたんだなと感じました。
CGの色味やライティング、カメラワーク等も良かったし、ジャズの音楽も素晴らしかった。
ピクサーでは今作のようなCGの方向性で良いんじゃないかなあと思います。
今後のピート・ドクター監督の映画も楽しみにしたいです!
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