Ryan

グローリーのRyanのレビュー・感想・評価

グローリー(1989年製作の映画)
3.9
デンゼル・ワシントン




ストーリー
黒人で組織された第54連隊が発足するも、大統領の命令で南北戦争の戦闘に参加できなかった。そのことに業を煮やした指揮官・ショーにより、総司令官を動かす。



主演 マシュー・ブロデリック
監督 エドワード・ズウィック



アメリカ南北戦争において実在したアメリカ合衆国初の黒人部隊を描く戦争映画。
デンゼル・ワシントンがアカデミー賞助演男優賞した作品。


史実はともかく凄い。
繊細な人間ドラマでありながら戦場のシーンの躍動感は半端ない。
黒人が人として認められていない時代の物語であり、その裏では名もなき人物たちが歴史を動かした。そんな歴史を観た。

ちゃんと面白いのが、最後まで"白人は白人"黒人は黒人"だった事。
それは揺るぎない事実であり、そこには捏造はない。黒人の輪に決して入らない白人。しかし、1つの夢のため共に戦場で戦う姿は涙だろう。
当時、北軍でも差別があっただろうなと言うのは南北戦争後の歴史を観てからもわかる。
リンカーンの志は高く買うが、その過程ではどのような事が起こっていたのか?それも合わせて考えてほしい。

実際の物語を映画化しているだけあって絵力と感情移入させる力はとんでもなく強い。

今作のデンゼルワシントンはまさに素晴らしい演技。彼の瞳の演技だけでこれまでの苦悩が語られる。
黒人みんな馬鹿みたいな描き方をして、その演技がみんな上手い。モーガンフリーマンも良い。

今作についてあまり語られることはないがかなり面白い。強いて言うならば、それでも綺麗な物語に見えてしまう。
現実ではもっと汚く、暴力的な世界であったのだろうが、語り継ぐには丁度良い。

とても面白かった。
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