いしはらしんすけさんの映画レビュー・感想・評価

いしはらしんすけ

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映画 けいおん!(2011年製作の映画)

3.9

かつて現象化したテレビアニメシリーズの一つ「けいおん!」の劇場版。

今や名コンビとなった感のある山田尚子監督、吉田玲子脚本の起点となるシリーズの締めくくりとも言うべき作品で、ポップな脱力ギャグの合間
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章(2024年製作の映画)

3.5

浅野いにおの人気漫画、通称「デデデデ」の劇場版アニメ二部作の後編。

相変わらず原作未読なもんで前編時同様、ぼんやり感想に終始する訳ですが、全12巻の割と込み入ったSF要素を含む内容を2時間×2にまと
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BUDDHA2 手塚治虫のブッダ 終わりなき旅(2014年製作の映画)

3.2

前作から3年を経て公開された2部作完結編。

第一部を見て「このペースじゃ原作全部やるのは絶対無理よなぁ」と思ってたらやはり大体半分(シッダールタがブラフマンに「お前、今日からブッダね」って言われると
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手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく(2011年製作の映画)

3.2

ぼんやり公開時の不評っぷりを記憶している、2011年公開の手塚漫画の劇場版アニメ。

当初から想定されていたのかは知らんのだが、あの長大な原作を前後半2部作でやろうというのはなかなかの無理ゲーで、第一
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デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!(2000年製作の映画)

3.8

テレビアニメ「デジモンアドベンチャー」の劇場版第2作。

デジモンのことはまったくわからない門外漢なのだが、世評通り40分の短編ながらハラハラドキドキと胸熱な群像劇がギュギュっと圧縮して詰まっていて、
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マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

前作「怒りのデスロード」の前日譚となるシリーズ第5作。

タイトル通り前作で最もインパクトを残したキャラクターの一人である隻腕の女戦士、フュリオサのオリジンストーリーで、最初の3作が主人公・マックスの
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マッドマックス/サンダードーム(1985年製作の映画)

3.5

基本失敗作扱いされることの多い、シリーズ第3作。

前2作同様、今や手垢に塗れたような感想しか出てこないんだけれども、つくづく独特な繋がり方をしているフランチャイズだなぁと改めて。

本作で特に取り沙
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劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~(2019年製作の映画)

3.6

テレビアニメ「響け!ユーフォニアム」の劇場版第3作。

前2作がアニメシリーズの、それぞれシーズン1と2の再構成ダイジェストだったのに対し、本作は時系列的にシーズン2後のオリジナルストーリー。

なお
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マッドマックス2(1981年製作の映画)

4.2

続編だけどあんま続編じゃない、たぶんこの当時としては珍しいタイプのシリーズ第2作。

「文明が滅び暴力が支配するポストアポカリプス」という舞台設定のヴィジュアルイメージを決定付けたという意味では革新的
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リズと青い鳥(2018年製作の映画)

4.1

テレビアニメ「響け!ユーフォニアム」のスピンオフ映画。

時系列的にはシーズン2の後で本編の主人公・黄前久美子の1学年上級であるオーボエの鎧塚みぞれとフルートの傘木希美の二人を主役にした作品。

テレ
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マッドマックス(1979年製作の映画)

3.8

新作前の復習で何度目かの鑑賞。

さすがにもう言われ尽くされすぎて特に言いたいこともないが、エクストリームなモーターサイクルアクションとヒャッハー系悪党キャラの革新性はいつ見ても瞠目もの。

一方で西
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関心領域(2023年製作の映画)

3.7

第96回アカデミー賞で国際長編映画&音響賞の2冠に輝いた、同名小説の映画化作品。毎度の不勉強ですが原作未読です。

それにしてもこれはもうタイトルが絶妙というかそれだけで勝ってる感ありますわな。

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名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)(2023年製作の映画)

3.5

劇場版第26作。

隔年の櫻井武晴担当脚本作で「黒ずくめの組織もの」。

いい加減緻密なロジック形成に飽きたのか、前回の「緋色の弾丸」で開眼した感のあるコナン化がさらに進んだのか、櫻井武晴作品にしては
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名探偵コナン ハロウィンの花嫁(2022年製作の映画)

3.0

劇場版第25作。

近年は櫻井武晴と交互の隔年で担当している大倉崇裕脚本作。

音楽がミスター・コナンミュージックとでも言うべき大野克夫から菅野祐悟にチェンジ。「なんか普通だなー」的相応の印象変化が発
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名探偵コナン 緋色の弾丸(2021年製作の映画)

3.9

劇場版第24作。

どうやら隔年ペースの担当になってるらしい、櫻井武晴脚本による赤井秀一を中心とするFBIもの。

ここまで地道にコナン映画マラソンしてきたもののなにせ門外漢なもんで、お馴染みのタイト
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名探偵コナン 紺青の拳(2019年製作の映画)

3.5

劇場版第23作。

「から紅の恋歌」に続く大倉崇裕脚本による怪盗キッドもの。キッドの天敵で鈴木園子の彼氏である空手チャンプ、京極真は映画初登場かな?

このへん観てなくてもなんとなく情報は入ってきてて
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名探偵コナン ゼロの執行人(2018年製作の映画)

3.6

劇場版第22作。

興収記録をどんどん更新し、すっかりメガヒットブランドを確立した余裕からか、脚本・櫻井武晴の作家性がフルスロットル全開の様相。

「相棒」でお得意の警察vs検察を含む、えらく込み入っ
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名探偵コナン から紅の恋歌(2017年製作の映画)

2.5

劇場版第21作。

2017年の本邦興収ランキング1位の大ヒット作で、脚本は初参加となる大倉崇裕。

古内一成時代ほどではないにしろ警察...というかリアリズム軽視が明白なストーリーで、服部平次と遠山
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名探偵コナン 純黒の悪夢(2016年製作の映画)

3.8

劇場版第20作。

いつの間にか随分いろいろ進行している「黒ずくめの組織」もので、そっち絡みで公安の潜入捜査官・安室透、同じく潜入してるCIAの水無怜奈が映画初登場。FBIの赤井秀一も映画ちゃんと出る
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名探偵コナン 業火の向日葵(2015年製作の映画)

3.7

劇場版第19作。

1作おいての櫻井武晴脚本による怪盗キッドもの。

参加3作目ともなると櫻井氏もコナン文法とでも言うべきものを体得した感じで、「絶海の探偵」のようなハードなリアリズムはある程度譲歩。
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

3.8

「ドライブ・マイ・カー」で一躍知名度を上げた濱口竜介監督最新作。

今や世界的に周知の明確な作家性をもってなる濱口作品だが、今回は製作の方法論から意識的にこれまでと違う方向性を指向。

オープニングと
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名探偵コナン 異次元の狙撃手(スナイパー)(2014年製作の映画)

3.2

劇場版第18作。

座付き作家と言っていい古内一成脚本作で、調べたら古内氏はこの2年後に亡くなっていて最後の参加作らしく、心情的にちょっと言いにくいんだけど、前作比だとIQ激下がりなストーリーと言わざ
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名探偵コナン 絶海の探偵(プライベート・アイ)(2013年製作の映画)

3.7

劇場版第17作。

「相棒」などでお馴染みの櫻井武晴氏が脚本を手がけた結果、作品の偏差値が50ぐらい一気に上がった印象。なんせあの毛利小五郎すらほぼまともな言動しかとらない異例っぷりです。

明らかに
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名探偵コナン 11人目のストライカー(2012年製作の映画)

2.5

劇場版第16作。

どういう経緯かは知らんがJリーグとの全面タイアップが実現していて、そこマストでガッツリ絡めるというバインドが明らかにマイナスに作用。

カメオ出演のJリーガーたちの棒演技はまあご愛
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名探偵コナン 沈黙の15分(クォーター)(2011年製作の映画)

3.2

劇場版第15作。

監督が代替わりしたからかどうかは定かではないが、冒頭からかまされるスペクタクルシーンのインパクト&グレードはなかなかのもの。

一方でというかそっち優先もあってか、ストーリー的には
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名探偵コナン 天空の難破船(ロスト・シップ)(2010年製作の映画)

3.3

劇場版第14作。

映画としては4本目となる怪盗キッドもの。

ここから毛利小五郎の声優が神谷明から小山力也にチェンジ。そのせいという訳でもないんだろうが、やけに小五郎のおっちゃんの出番が少なかったり
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名探偵コナン 漆黒の追跡者(チェイサー)(2009年製作の映画)

3.5

劇場版第13作。

映画としては「天国へのカウントダウン」以来となる「黒ずくめの組織」もの。

その間テレビアニメの方でそれ絡みの進展があったっぽく、小山茉美さんが声あててる組織の女性メンバー・ベルモ
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名探偵コナン 戦慄の楽譜(フルスコア)(2008年製作の映画)

3.2

劇場版第12作。

脚本に古内一成氏が復帰。明白にリアリティラインが激下がりで、中でも警察のダメダメ&軽視されっぷりが賦活している。

「つーかなんでコンサート中止にならんの?」を筆頭にとにかく何から
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名探偵コナン 紺碧の棺(2007年製作の映画)

3.4

劇場版第11作。

前作に引き続き柏原寛司脚本だけに割とハードボイルドでリアリズムに即した作風で、特に警察関係の描写は子供向けアニメとしては異例なほどの精度。笑

そこも含め良くも悪くもコナンらしさは
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猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)

3.6

2011年からスタートした「猿の惑星」リブート版新シリーズの第4作。

と言いつつ前作までの三部作はきっちり閉じてはいて、冒頭こそ前回とそのまま繋がってはいるものの、そこから「多くの世代を経て」のテロ
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名探偵コナン 探偵たちの鎮魂歌(レクイエム)(2006年製作の映画)

3.7

劇場版第10作。

記念すべき10作目という節目だからか、レギュラーメンバーは基本全員出すというバインドというかミッションが課せられてたっぽく、2時間以内といういつもの尺でその難題をなんとかクリアする
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名探偵コナン 水平線上の陰謀(ストラテジー)(2005年製作の映画)

3.4

劇場版第9作。こっから初見ゾーン突入です。

前作の航空パニックに続いて海洋パニックというのはなんとなく順当な感じ。

逆にというかさすがに9作目ともなるとマンネリ回避を意識ってことなのか、お約束をあ
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猿の惑星:新世紀(ライジング)(2014年製作の映画)

3.8

2011年にスタートしたリブートシリーズの続編第2作。

感染症パンデミックを経てのポストアポカリプスという舞台設定は定番と言えば定番ながら、世界中がコロナ禍を体験した今となっては響く強度も増した印象
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名探偵コナン 銀翼の奇術師(マジシャン)(2004年製作の映画)

3.3

劇場版第8作。見た見た、テレビで。でも見てるのこのへんまでだなぁ、たぶん。

映画としては「世紀末の魔術師」以来の怪盗キッドもの。

監督が変わったからか、心なしか要所でアングルが決まってる気がするの
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名探偵コナン 迷宮の十字路(クロスロード)(2003年製作の映画)

3.3

劇場版第7作。うん、これもテレビで見てるわ。

画的にはテレビアニメ同様、バイクチェイスシーンに顕著なデジタル作画導入が印象的。

今も続く漢字の熟語に横文字ルビを振るサブタイトルはここが起点っぽいで
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名探偵コナン ベイカー街の亡霊(2002年製作の映画)

3.8

劇場版第6作。これもテレビ放送で既見。なんか案外見てるなぁ、俺。

シリーズ唯一、野沢尚が脚本を担当。

世襲批判やAIの暴走といった普遍的なテーマをSF設定に落とし込んだほぼ隙のない作りは異色っちゃ
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