ヒノモトさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

イビルアイ(2022年製作の映画)

2.8

過去作観てないのですが、アイザック・エスバン監督脚本によるホラー作品。

奇妙な病気にかかった妹の療養のため、家族とともに母の田舎で祖母と共に暮らすことになるが、その祖母の行動が不可解に見えてくると
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イノセンツ(2021年製作の映画)

3.0

『テルマ』『わたしは最悪。』の共同脚本家エスキル・フォクト監督作品。
郊外の団地に引っ越してきた少女イーダと自閉症の姉アナは、同じ団地に暮らすベンやアイシャと親しくなる。ベンは念動力、アイシャはテレパ
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658km、陽子の旅(2023年製作の映画)

3.7

『海炭市叙景』『#マンホール』などの熊切和嘉監督最新作。
監督出演者登壇の舞台挨拶を含む上映回にて鑑賞しました。

父親が突然亡くなった知らせを受け、葬儀の行われる青森まで向かうが、あるトラブルで置
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キングダム エクソダス〈脱出〉(2022年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

ラース・フォン・トリアー監督最新作。
前作から25年ぶりの続編にして完結編。
全5話構成合計6時間強の作品。

夢遊病者のカレンが、助けを呼ぶ声に導かれて巨大病院キングダムに辿り着き、病院の用務係の
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キングダム II 第3章/第4章(1997年製作の映画)

3.9

連続投稿失礼します。

「キングダムⅡ」では、ウド・キア演じる2つの役、母親からの愛情を受けた赤ちゃんと悪霊の父親を演じ分けることに大きなインパクトがあり、ミクロな愛とマクロな憎悪が相まってグロテスク
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キングダム(1994年製作の映画)

3.7

新作の前に「キングダムⅠ&Ⅱ」を映画館で初めて鑑賞しました。
1日で全8話、10時間強はきつかったですが、忘れているところもかなりあったので、観て良かったです。

1994年製作のテレビドラマで、デ
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ボス・オブ・イット・オール(2006年製作の映画)

4.1

「ラース・フォン・トリアーレトロスペクティブ2023」より、2006年の日本未公開作品。

IT企業経営者のラウンは、架空の社長を仕立て上げ、嫌われ役をその社長に押しつけることで従業員たちに取り入っ
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エピデミック〜伝染病(1987年製作の映画)

3.5

「ラース・フォン・トリアーレトロスペクティブ2023」より。
1987年の作品。
映画監督と脚本家が脚本データを消してしまい、新たな脚本「エピデミック」を仕上げる道中の中、ストーリーにあるような伝染病
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ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

3.0

実在するエクソシストによる悪魔払いの著作を元に制作された作品。

映像が鮮明すぎて、しかも照明がかなり明るすぎる感じで、VFX(特撮)が嘘っぽく見えてしまい、特にエクソシストたちのトラウマとなる女性
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宝島(2018年製作の映画)

4.3

JAIHO配信作品。
「みんなのヴァカンス」「やさしい人」などのギヨーム・ブラック監督による2018年の作品。
7月1日より常時配信になりやっと観ることが出来ました。

自然と密着したレジャー施設に
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ノクターン(1980年製作の映画)

3.5

「エレメント・オブ・クライム」に併映されていた学生時代の短編の「ノクターン」は、短いながらも光過敏症の旅立ちまでの夜から朝までの時間を繊細かつ大胆に捉えた作品。
こちらは、ブルーを基調としたフィルター
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エレメント・オブ・クライム(1984年製作の映画)

3.5

「ラース・フォン・トリアーレトロスペクティブ2023」より、1984年製作の長編第一作目の4Kデジタル修復版。

フィッシャー刑事は“ロット殺人事件”と呼ばれる猟奇的な少女連続殺人事件を担当するが、
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裸のランチ 4Kレストア版(1991年製作の映画)

4.0

デヴィッドクローネンバーグ監督の1991年の作品の4Kレストア版。

害虫駆除員として働くリーが駆除薬を麻酔として使っていた妻ジョーンに促され、麻薬におぼれていく中で、幻覚や幻聴が入り交じる世界に入
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CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

3.9

『GIRL/ガール』のルーカス・ドン監督最新作。
第75回カンヌ国際映画祭コンペティション部門グランプリ作品。

親友以上の関係のレオと幼馴染のレミが中学進学を機に距離を置くようになった後に起きる出
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ニンフォマニアック Vol.2 ディレクターズカット完全版(2013年製作の映画)

4.8

連続投稿失礼します。

Vol.2では、シャルロット・ゲンズブール自身が演じる後期に入ると手持ちカメラによるドキュメンタリータッチのショットが増え、思いも寄らない性癖相手への戸惑いや行動を突発的に捉え
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ニンフォマニアック Vol.1 ディレクターズカット完全版(2013年製作の映画)

4.5

「ラース・フォン・トリアーレトロスペクティブ2023」より、2013年製作のディレクターズ・カット完全版。

当時観た時は、今回の完全版より80分くらい短く、局部が映る場面で大きなぼかしが入り、映ら
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遠いところ(2022年製作の映画)

3.6

幼い息子を持つ17歳のアオイがキャバクラで働きながら、働かない夫から離れて暮らす中で、沖縄を舞台に若年母子家庭にスポットを当てた作品。

沖縄の実態については詳しくは知りませんでしたが、主要キャスト
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

宮崎駿監督最新作をDolbyシネマ上映で観てきました。
「風立ちぬ」に続いて、完全に大人向けのファンタジーでした。
ポスターのアオサギはコミカルなキャラとして登場しますが、ファミリー向けアニメではない
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イディオッツ(1998年製作の映画)

4.9

「ラース・フォン・トリアー レトロスペクティブ2023」より、1998年の作品の4Kデジタル修復版。

ラース・フォン・トリアー監督の時系列としては「奇跡の海」→「イディオッツ」→「ダンサー・イン・
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モダンかアナーキー(2023年製作の映画)

3.0

7月から2週間限定で公開されている自主映画。
スケボー仲間の死を巡る記憶を冷淡な目線で切り取るお話。

上手く文章にまとまらないので、鑑賞記録としてメモ的になります。
読みづらくてすいません。
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Pearl パール(2022年製作の映画)

4.6

A24配給作品。
前作「X エックス」の前日譚で老婆パールが10代だった頃を描く作品。

前作と比較して、とにかく発色が美しいと思ったら、テクニカラー撮影だと知って納得でした。
テクニカラーの代表作
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探偵マリコの生涯で一番悲惨な日(2023年製作の映画)

3.4

新宿ゴールデン街にあるバーを切り盛りするマリコの裏稼業として探偵業があり、FBIから歌舞伎町に紛れた宇宙人を探してほしいという依頼を受けるというお話。

「ミッドナイトスワン」などの内田英治監督と「
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プチ・ニコラ パリがくれた幸せ(2022年製作の映画)

3.7

フランスの児童書をベースとしたアニメーションで、原作者のキャラクター造形への想いや創作の秘話を原作者自身の物語とオーバーラップさせながら語る作品。

海外アニメでありながら、比較的大人向けの内容でし
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マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

3.6

A24配給作品。
ある理由から家族と離ればなれになった貝のマルセルが、その家に越してきた映像作家のディーンと出会い、やがて家族を探すためにYouTubeに動画をアップするというお話。

家の中にある
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無情の世界(2023年製作の映画)

4.2

今回が映画だけで500レビュー目みたいです。

3つの独立した短編からなるオムニバス作品。
上映後のトークも含めて堪能してきました。

それぞれ違った味わいがあって、大変良かったです。
「真夜中のキ
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1秒先の彼女(2020年製作の映画)

3.3

日本版リメイク公開前に、オリジナルの台湾映画を初鑑賞しました。
過去作なので短めに。

何をするにもワンテンポ早い郵便局員の女性と人よりワンテンポ遅いバスの運転手の男性の2人のエピソードが紡ぐタイム
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コペンハーゲン・カウボーイ: ナイトコール・ウィズ・ニコラス・ウィンディング・レフン(2023年製作の映画)

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連続投稿失礼します。
ドラマ「コペンハーゲンカウボーイ」のメイキングとインタビューですね。

監督の娘さんの役、最後までどう捉えたらいいか、わからなかったです。

それでも、監督の脳内が垣間見られて、
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テクノブラザーズ(2022年製作の映画)

3.7

フィルマークスに登録されたので投稿します。
1月に鑑賞し、ブログにて掲載済みの内容に加筆修正を行った内容です。

栃木県大田原市を拠点に自主映画制作活動を行う大田原愚豚舎の最新作2作を観てきました。
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遺灰は語る(2022年製作の映画)

3.6

『カオス・シチリア物語』『グッドモーニング・バビロン!』などのタビアーニ兄弟の弟パオロ・タビアーニが兄の死後、初めて単独で監督した作品。

1934年にノーベル文学賞を受賞した文豪ルイジ・ピランデッ
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リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

『ドロステのはてで僕ら』に続き、ヨーロッパ企画の上田誠さんの脚本、山口淳太監督の組み合わせによる作品。

※結末のネタバレはしませんが、映画のシステムについての良さは書きますので、ご注意を。

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アシスタント(2019年製作の映画)

3.8

名門大卒業のジェーンが映画プロデューサーを夢見て、有名エンターテインメント企業に就職し、会長のもとでアシスタントとして働き始めるが、事務的作業に終日追われる中、会長のある疑念に対して、行動を起こすとい>>続きを読む

クライム・オブ・ザ・フューチャー/未来犯罪の確立(1970年製作の映画)

3.4

昨日に引き続き、デヴィッド・クローネンバーグ監督の1970年の自主映画作品。
夏公開の新作と同名タイトルですが、直接関係はないらしいです。

口紅などの化粧品を媒介に蔓延した皮膚病「ルージュ病」によ
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ステレオ/均衡の遺失(1969年製作の映画)

3.1

デヴィッド・クローネンバーグ監督の学生時代1969年製作の中編作品。
今月、特集上映もあったようですが、今作と「クライムオブザフューチャー」が観たくて、ボーナストラックとして収録されている「ファイヤー
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ビデオドローム 4K ディレクターズカット版(1982年製作の映画)

4.0

「スキャナーズ」「ザ・フライ」などのデビッド・クローネンバーグ監督の1982年制作作品のディレクターズカット版。

暴力やポルノを放送するケーブルテレビ局を経営するマックスが、「ビデオドローム」とい
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忌怪島/きかいじま(2023年製作の映画)

2.6

「呪怨」「輪廻」などの清水崇監督の最新作。

予告編を観ては期待して、本編でがっかりするの繰り返し。
経歴を振り返っても、良かったのは「呪怨」シリーズと「輪廻」くらいで、それ以降、近年の「○○村」シ
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

3.8

「スパイダーマン:スパイダーバース」の続編をDolbyCinema上映にて観ました。

前作で気になっていた荒唐無稽に感じた近親者の死の意味を物語の主軸に持ってきたのは良かったですし、3DCGであり
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