Yoshishunさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

地獄のヒーロー2(1985年製作の映画)

3.4

“ブラドック 怒りの脱出”

前作の前日譚ではあるが、正直こっちから見ても特に問題ない。内容はランボーの盗作と呼ばれた前作以上に支離滅裂かつプロパガンダ要素が強くなっている。

ベトナム戦争中に戦闘中
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ピラニア(1978年製作の映画)

3.9



2011年にアレクサンドル・アジャ監督がリメイクした『ピラニア3D』のオリジナル版。スピルバーグの名作『ジョーズ』を模倣したB級パニック映画の1つながらも、スピルバーグ自身が「模倣作の中では最高」
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それでも夜は明ける(2013年製作の映画)

4.1

“目に見えない暴力の姿”

第86回アカデミー賞作品賞受賞作。
自由黒人の音楽家として活動していたソロモンは、ある晩何者かに拉致され、奴隷として売り渡されてしまう。黒人奴隷は人ではなく物として扱われ、
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悪魔の棲む家(2005年製作の映画)

2.8

“◯◯したら、終わり。”

引っ越せば解決するだろ、と観てる途中から思うことだろう。何せ家の外、病院で診てもらってる時はアタオカおじさんを演じるライアン・レイノルズもかなり顔色が良い。よく考えてみれば
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます



ヨルゴス・ランティモス監督、エマ・ストーン主演で魅せる女性讃歌。タイトルにもある哀れなるものは、一見知性と品格を失ったベラ自身を指すのかと思いきや、むしろベラを特定の環境に隔離し抑圧するか、私物化
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スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

4.2

“アメリカのジャーナリズムは死んでいない”

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』『レヴェナント 蘇えりし者』と強豪だらけだった第88回アカデミー賞で作品賞を受賞した社会派エンターテイメント。200
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サタデー・ナイト・フィーバー(1977年製作の映画)

3.6

ディスコで決めポーズしているトラボルタで有名な青春映画。某ガンダムの団長がネタにしていたが、予想に反してドライでシリアスな作品であることに驚く人もいるに違いない。

本作はプロ並の実力と自負する19歳
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キネマ純情(2016年製作の映画)

2.9

井口昇監督がオーディションで選ばれた5人組アイドル・ノーメイクスを主演に俺的映画を完成させたカオスエンターテイメント。廃部寸前な少数演劇部に突如映画撮影の仕事が舞い込んできたことで、曲者だらけの撮影現>>続きを読む

悪魔の沼(1976年製作の映画)

3.4

“ハリウッドに棘を抜かれた?”

『悪魔のいけにえ』のトビー・フーパー監督のハリウッド進出1作目。
前者のように、何を考えているのかわからない、得体の知れない殺人鬼というキャラクター、またヒロインがジ
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VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

“人生は儚い”

ギャスパー・ノエ監督最新作は、監督の持ち味であった性、暴力、ドラッグを封印し、認知症の妻と心臓病の夫を通じて老いと病、死を描いている。直接的な描写は避けながらも、間接的に言葉の暴力や
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ミュンヘン(2005年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

“悪趣味スピルバーグの宝庫”

仏の顔して偶に容赦無い演出を施すスピルバーグ監督のフィルモグラフィーの中でも、最も物議を醸し出した作品。例えになってしまうが、スピルバーグの黒い部分が全編滲み渡る、邪悪
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この世界に残されて(2019年製作の映画)

3.4

ホロコーストで大切な家族を失った男女の、年齢を超えた愛の形を描いた作品。全体的にスローテンポながらも、クララとアルドが出会い不思議な関係を築き上げていく過程は早く、その後は時代の流れとともに徐々に変化>>続きを読む

水を抱く女(2020年製作の映画)

3.3

水の精ウンディーネ伝説を基にしたラブストーリー。始まってすぐ「別れるなら殺すよ!」という爆弾発言が飛び交うので荒々しい失恋の物語かと思えば、割れた水槽をきっかけに惚れ合うという一幕が印象的なのを含め、>>続きを読む

刑事ジョン・ブック/目撃者(1985年製作の映画)

3.6

“サスペンスとしては肩透かし”

殺人事件を目撃した少年とその母親を守るべく、1人の刑事が奔走するサスペンスドラマ。アカデミー賞では脚本賞と編集賞を受賞し、ハリソン・フォード主演最高傑作とする声も少な
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ラスト、コーション(2007年製作の映画)

3.8



トニー・レオン×タン・ウェイ×アン・リー監督による官能サスペンス。アメリカをはじめ、劇中の濡れ場が過激すぎて18禁として公開され、かくいう監督自身も拘りが強く該当シーンのカットを断固として反対した
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赤×ピンク(2014年製作の映画)

3.0

“巧もびっくり!?”

『仮面ライダー555』ヒロインの芳賀優里亜が体当たり演技で挑んだエロティックアクション。観る前は予想だにしなかった真里のフルヌードに、巧のファイズギアも衝撃のあまり思わずエラー
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トゥルーノース(2020年製作の映画)

4.0

つい最近も国内で韓流ドラマを視聴しただけで若者2人が起訴されていたように、他国文化の排除、自国文化と伝統の強要が絶えない北朝鮮。そんな北朝鮮政府が長年に渡って否定し続けている、反社会派強制収容所の実態>>続きを読む

ダンケルク(2017年製作の映画)

3.8

“無駄に凝り過ぎか”

1940年、敵国に追い込まれた40万人の英仏連合国兵士の脱出作戦が決行された。世界史でもあまり取り上げられることのないその戦闘は、ダンケルクの戦いと名付けられ、史上最大の撤退作
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大怪獣のあとしまつ(2022年製作の映画)

1.0

“デビルマンであってデビルマンでない”

誰だよ!
令和のデビルマンとか言ったやつよぉ。
デビルマンさんに失礼だろうがよぅ‥‥怒怒怒
あそこまでストーリーが滅茶苦茶じゃねぇし、演者は(多分)真面目に取
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ジオストーム(2017年製作の映画)

2.9

“映像は一級品だが‥‥”

あのローランド・エメリッヒ監督が「もうこれ以上のディザスター映画は作れない」と宣言した『2012』で、ハリウッド大作級のディザスター映画というジャンルは一種の区切りがついた
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RUN/ラン(2020年製作の映画)

3.9

“ある過去から生まれた最凶マザー”

『search』のアニーシュ・チャガンティ監督によるサイコ・スリラー。幼い頃から車椅子生活をするクロエは、自身に投与される薬が人用では無いことから、徐々に母への不
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アイス・ロード(2021年製作の映画)

3.9

“氷上の『恐怖の報酬』”

鉱山に閉じ込められた26人の作業員を救うべく、坑口装置を積んだ大型トラックが決死のアイス・ロード(80㌢の厚さしかない氷上の通路)を突き進む!この命懸けのミッションに訳アリ
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仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー(2017年製作の映画)

3.6

“福士蒼汰だけでも見る価値あり”

福士蒼汰!?
福士蒼汰やっ!!!
さすがに千眼美子は出なかったけど、福士蒼汰出てきただけでも良しとしよう‥‥

また、OOO、鎧武、ゴースト、そしてビルドとエグゼイ
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レッド・ドーン(2012年製作の映画)

2.6

“本当に占領されてるの?”

「北朝鮮、アメリカ全土占領」

という、誰が見ても突っ込みそうな宣伝文句はさておき、本当に北朝鮮に占領されたアメリカで、領土奪還のために立ち上がる若者たちを描いた戦争アク
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ヒッチコックのゆすり(1929年製作の映画)

3.3

ヒッチコック及びイギリス映画初の初のトーキー作品という歴史的な作品。
ひょんなことから殺人事件を犯してしまった女が、彼氏である刑事に匿ってもらいながらも事情を知る謎の男に脅迫される、というもの。

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流されて…(1974年製作の映画)

3.8

“情に流されて‥‥”

性格最悪なセレブ女と召使のヒモ男が、無人島に遭難したことで主従関係が逆転し、徐々に惹かれ合っていく様を描いたイタリアンコメディ。
『逆転のトライアングル』が参考にしたんじゃない
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暗殺者の家(1934年製作の映画)

3.3

ヒッチコック監督によるサスペンス。
1956年に『知りすぎていた男』としてセルフリメイクされた作品。

何も知らない3人家族がとある組織による暗殺計画を偶々知ってしまったことで、組織に狙われてしまうと
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メリー(1931年製作の映画)

3.0

ヒッチコック唯一のドイツ語映画といえば聞こえは良いものの、実際は『殺人!』のドイツ語版セルフリメイク。『殺人!』で使用されたセットや小道具をそのまま流用し、演者のみドイツの役者陣を起用したという。>>続きを読む

ザ・クロッシング(2021年製作の映画)

4.0

“今を生きるということ”

故郷を逃れ、過酷な環境を生き抜くために放浪する姉弟を描いた油絵風アニメーション。フローランス・ミハイユ監督が10年の歳月をかけて完成させた実録作品。

昨夏の『オオカミの家
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炎の少女チャーリー(2022年製作の映画)

2.7

このレビューはネタバレを含みます

“何もかも薄い”

スティーヴン・キング原作の超能力スリラー!
‥‥と聞くと、『キャリー』?と勘違いしてしまうが、本作はより超能力ものとしての要素が強く、あまりホラー感はない。子どもが能力の制御ができ
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(1974年製作の映画)

3.3

かぐや姫によるヒットナンバーをモチーフに、嫁ぎ先から妹が逃げてきたことから始まる兄妹の奇妙な同棲を描いた作品。
本作と『赤ちょうちん』を機に、一躍スターへと大躍進する秋吉久美子が妹を演じる。

昔懐か
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ブラック・フォン(2022年製作の映画)

3.7

“兄妹の絆”

モダン・ホラーの帝王スティーヴン・キングの息子ジョー・ヒルによるホラー短編を映画化したもの。田舎街に潜む絶対悪に立ち向かい少年少女は成長するというジュブナイルホラーの定番を踏みつつ、意
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レザボア・ドッグス デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

“今なお色褪せぬ伝説のデビュー作”

↓オリジナル版はレビュー済
https://filmarks.com/movies/6995/reviews/19029012

クエンティン・タランティーノ伝説
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レゴ(R)ムービー2(2019年製作の映画)

3.5

前作がそこまで好きじゃないが、本作は更にパロディ、オマージュ満載で『マッドマックス』になったり『スター・ウォーズ』になったりと中々にやりたい放題。クリス・プラットだけでなく、ブルース・ウィリスまでいじ>>続きを読む

映画 太陽の子(2021年製作の映画)

3.4

NHKにて放送された同名ドラマを映画用に編集した作品。『スパイの妻』と同じ手法で劇場公開された本作は、戦時中の日本で原爆開発に勤しむ学生らの青春ものとなっている。

原爆開発に限らず、何かに没頭してい
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ラ・ヨローナ~泣く女~(2019年製作の映画)

3.2

“ラ・ヨローナの魅力に乏しい”

シスターヴァラクとそこまで顔が変わらないマンネリ悪霊ラ・ヨローナ。愛する夫に殺された、子どもを殺されたとかではなく、浮気された腹いせに我が子を溺死させるというとんでも
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