みーゆーさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

みーゆー

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あのこは貴族(2021年製作の映画)

3.9

階層


自分の気持ちに素直に生きて、自分の足でしっかりこの地を毎日歩いていくことができるって案外難しいことだ。難しくて、でも大切で、羨ましさすらある。

「やっぱり育ちが違うからなのかしら」
その場
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ファーストラヴ(2021年製作の映画)

3.2

視線

目は口ほどに物を言う。「情」のこもった目つきは、口で話すのと同じくらいの気持ちを表現する。
情、かあ。人間の心の働きだもんな、そうか、人間の数だけ情があるよな。

正直登場人物誰の気持ちにも理
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あの頃。(2021年製作の映画)

3.9

今が一番


楽しい。自分だけの自分のための人生なんだもん、誰が何と言おうと絶対そうに決まってる。

歳を重ねるたびに私たちは過去のことを思い出して「あの頃が一番楽しかったよね」なんて語り出す。あの頃
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

4.1

義理人情


家族ってなんだろう。血が繋がってるから?血なんて繋がってなくても盃を交わしたら?考えてみても答えは出なくて、答えなんて多分なくて、エンドロール終わっても途方に暮れた。

先日観た他の映画
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.5

レール


また役所広司にまんまと泣かされてしまった。
しかも何回も。割とガチでエンドロールが終わっても席から立てないくらい涙は止まらなかった。今年のベストに入る1本に早くも出会ってしまった。

「真
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哀愁しんでれら(2021年製作の映画)

3.7

猛毒


「世界中を敵に回しても子供を守る」「何があったって宝物の子供のためなら何だって出来る」
口先だけじゃなく、本当にそうだった。志だけじゃなく、本当になんでもできた、ただそれだけだった。

親に
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.7

普通


あまり観たものに対して使わない一言をひとつ。
「私の生きた世界の私の話なのだと思った」

音楽、小説、お笑い、舞台、美術館、そして映画、大好きなものに囲まれてずっと生きてきた。それらが「サブ
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ミセス・ノイズィ(2019年製作の映画)

3.8

事実と真実


目に見えてるだけの度重なる事実と現状を並べたところで、上辺だけ見てるようじゃいつまで経っても本質なんて辿り着けない。

3〜40分を過ぎようとしてから目の前の現実が180度変わってしま
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AWAKE(2019年製作の映画)

3.7

棋士の本能


「勝ちたい」ひとつの気持ちで何年も、何十年もひとつのことを続けるってもはや才能なんだろうな。負けたって、弱くたって、努力して続けることはなかなかできやしない。

コンピューター相手にし
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おとなの事情 スマホをのぞいたら(2021年製作の映画)

3.2

ブラックボックス


やられた。
完全に韓国版がとても良い作品だったので期待していたけどやっぱり良くも悪くもこれが「日本人」なんだなぁ。粋なことを言えるはずもなく問題は放置。笑って良ければそれでよし!
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人数の町(2020年製作の映画)

3.7

ユートピア


びっくりするほど、よ。ほんとに。

衣食住と労働、性欲、感情のコントロールまで見事なまでに完璧に取り揃えた言わば「楽園」。これ見ちゃうとなあ、割と外の世界ってやつは理不尽でどうしようも
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サイレント・トーキョー(2020年製作の映画)

3.4

無責任


「じゃあ誰が悪いの?」
相変わらずこの世界はどこか理不尽で、誰も悪い人なんていないのに誰かが悪くなきゃ行けない世界だ。

メリークリスマス!なんてみんなが幸せで平和で誰もが楽しいそんな日に
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佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

4.0

佐々木is、青春


佐々木という人間を約2時間見た。
「青春に似た男」まさしく忘れかけてた青春そのものみたいな男だった。

「できるからやるんじゃないんだよ、出来ないからやるんだろ!」煽てられて囃し
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罪の声(2020年製作の映画)

3.8

意義と闘志

何が正しかったんだろうか。どれが正しかったんだろう。これはわたしが決められることではないし、当事者が決めることでもない。でも全員に、正義と呼べるものがあった。それだけだ。

一つの犯罪が
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泣く子はいねぇが(2020年製作の映画)

3.9

泣いた子

大人って、いつから私たちは大人になったんだろう。きっかけなんてあったんだっけ?いや、下手したらまだ大人になんてなれていないのか。じゃあ何をしたら大人になれるの?

結婚をする、子どもが出来
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タイトル、拒絶(2019年製作の映画)

3.6

ウサギとタヌキ

人間の数だけ人生がある。
自分がいる場所が底辺だと思い、自虐して、それでもさらに下の人々を思い浮かべて自分を保つ。

やることやってないし、言ってないけど人間少なからずこういうところ
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殺さない彼と死なない彼女(2019年製作の映画)

4.0

未来の話をしよう


やられた…。すっかりなめていた…。
思っていたラブコメじゃなかったんですね…最後の最後まで泣かされてしまった。くぅ〜って唸りを上げてしまう伏線にもあっぱれ。私は分け目だって気付い
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アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

3.9

人生は送りバント

「でも」「だって」「しょうがない」
数ある現実にぶち当たってこの言葉を発するなんて大人になればなるほど経験する。妥協と共に歳を重ねてしまう。いつからだろう、私は才能の扉を開くことが
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カセットテープ・ダイアリーズ(2019年製作の映画)

3.8

アメリカンドリーム


「好き」ってすごい。

「好き」があればなんだって出来る気がしてくる、力がみなぎってくる、どんな辛い嫌なことがあったって「好き」たったそれだけで笑って帰って明日を迎えることがで
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82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

3.9

私の選択肢

24時間365日、休みはなし。休息ももってのほか。給料も無ければボーナスもない。それでも「暇なんだから当たり前でしょう?」なんて言われる職業。そんなもんあるもんかよ!なんて思うけどこの世
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スパイの妻(2020年製作の映画)

3.9

正義と幸福


とんでもない。とんでもないものを観た。
私たちが生きているこの国の不穏な景色に魅了されてあっという間の115分。とびっきりなわたしの鳥肌と共に流れたエンドロール。「お見事です」

好き
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実りゆく(2020年製作の映画)

3.4

夢とりんご


生きてるうちに輝ける場所があるってとってもいい。それが生きてるために「僕だけがやれること」だってはっきりと胸張って言えるなら尚更いい。

青くまだ熟してないりんごのように、上手く喋れな
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TENET テネット(2020年製作の映画)

3.9

そこは中間地点


つかれた……。
はじめてのBESTIA。これでしょ。と意気込んで鑑賞したは良いけど音の厚みはもはやアトラクションがすぎる。今日寒いって言ったやつ誰だよ、汗かいたぞ。

「考えるな、
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

4.2

母性

間違いなく下半期ナンバーワンの映画を観た。観れて良かった。今まで思ってきた感情ではない初めての感情にぐるぐると心がやられている。

こんなにもどうか幸せに暮らしてほしいと思った親子を久しぶりに
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生きちゃった(2020年製作の映画)

3.7

本当の言葉

ずっと重たくって、ずっと苦しい。
どうにかならないのか、?ずーっとこのままなのか、?なんて思うけどどうにもならないこともあるって内心分かってる。日本人だからかなぁ。

「言えなかった」と
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Red(2020年製作の映画)

3.6

自分らしさ

「嘘ついてて幸せなの?」

これは誰に対してだったんだろうか。家族に?旦那に?こどもに?……自分に?
自分がひたすらに頑張ることで、本来の自分を押し殺して、自分が全て我慢すれば世の中は全
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『犬鳴村』恐怖回避ばーじょん 劇場版(2020年製作の映画)

3.0

VSわんわん


開始10分でゲラゲラ笑って見てしまった。
怖いはずなのにあまりにも犬がかわいいし、いろいろな犬が見れる1本。………これワンダフルライフ?

ホラーは苦手なのでこれくらい振り切って回避
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浅田家!(2020年製作の映画)

4.0

今を生きるための力


写真。人差し指いっぽんでシャッターを押すだけでほら完成。私たちであればiPhone開いてポンって押すだけで終わってしまう。それが写真。

でも、この物語の主人公である浅田さんは
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宇宙でいちばんあかるい屋根(2020年製作の映画)

4.0

しぶとく生きろ


やられた…水分全て涙で流れてしまった…
桃井かおりが放つ言葉全てに力が溢れすぎて9割の涙はもっていかれてしまった。大完敗。

「歳をとればなんでもできるようになる」彼女はそういう。
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今日から俺は!! 劇場版(2020年製作の映画)

3.6

ラブアンドピース


おもしろかった。それに尽きる。
9.5割は喧嘩のシーンなのに。殴り合いは苦手なのに。
まったく経験したことないけどこの青春とも呼べるバカバカしいストーリーにドキドキしちゃうんだよ
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ブルーアワーにぶっ飛ばす(2019年製作の映画)

3.5

パーフェクトワールド


みんななりたい自分があって、それになりたくて。それは無敵で、まさに「パーフェクトワールド」

大人になればそれになれると思っていた。多分私はそう。同じようにこの大っ嫌いな田舎
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リトル・ジョー(2019年製作の映画)

3.3

ハッピープランツ

「人を幸せにしてしまう香りを放つ植物」
これによって幸せなはずの人間が壊れていくような話だと思ってた。

たしかにそうで「幸せ」なんて本人にしか分からないし尺度もなにもない。側から
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弱虫ペダル(2020年製作の映画)

3.8

仲間を繋ぐ道具


自転車。されど自転車。
自分を軽やかに運んでくれるものであって、大切な仲間たちと繋いでくれるもの。

原作未読。何にも知らない。自転車のことだって便利な乗り物としか思ってなかった。
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青くて痛くて脆い(2020年製作の映画)

3.5

間に合わせ


なにが青くて、どうして痛くて、どうやって脆いんだろう。なんて思いながら岡山天音さんに思いを馳せて映画館へ足を運んだ。

「世界を変える」と=は「自分も変わる」なんじゃないかと思って斜め
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コンフィデンスマンJP プリンセス編(2020年製作の映画)

3.9

信じればそれが真実


さあ!やってきましたやってきました!今回もやってやんよ!!!!私が騙されるかってんだよダー子ちゃんよ!!デュエルはスタンバイよ!!!

の割に今回もまんまとやられました。10項
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僕の好きな女の子(2019年製作の映画)

3.7

いいひと

良い人だから深夜に呼び出されたって会いに行く、良い人だからわがまま言われたって許しちゃう、良い人だから「友達じゃがまんできない」なんて言わないんだよな、言えないんじゃない。

好きな人だか
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