Uえいさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

ニューオーダー(2020年製作の映画)

3.0

去年話題になっていた映画をようやく見れた。ミシェル・フランコ監督はメキシコの監督で「父の秘密」なども気になっていた。

メキシコで起きる架空の軍事クーデターとその影響に翻弄される人々をショッキングに描
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デビッド・クローネンバーグのシーバース(1975年製作の映画)

3.0

今年の締めクローネンバーグはこちら💁ギャスパーノエ監督がヴィデオドロームの次に好きだと噂の作品とのことで気になって見てみた。監督のフィルモグラフィー的には初期の頃の作品で、得意のボディホラーが炸裂して>>続きを読む

パリ、テキサス(1984年製作の映画)

4.0

新作に向けてヴェンダース監督作品を初めて見た。何故か見る気にならなくて避けていたが、なんてもったいないことをしていたんだろう!

アメリカのテキサスを舞台にしたロードムービーで、離れ離れになっていた夫
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街のあかり(2006年製作の映画)

3.0

敗者三部作を見終わってしまった。三作目にあたる本作は、今までとは少し毛色が違かった。

警備員として働くコイスティネンが主人公だ。同僚からは変な奴だと嫌われている。一人で淡々と仕事をこなし、タバコをふ
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黒猫・白猫(1998年製作の映画)

4.5

アンダーグラウンドのクストリッツァ監督の作品。映画館で見れるとは思わなかったし、こんなに面白いとは!

アンダーグラウンド公開後、プロパガンダ映画だと批判されて引退宣言までしていたらしい。その反動から
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過去のない男(2002年製作の映画)

4.0

完全にカウリスマキ中毒になってしまった。敗者三部作の2作目に当たる本作も、苦しい状況に置かれる人々を温かく描く。

ある男が職探しの為に旅をしていると、強盗の三人組に襲われてしまう。みぐるみを剥がされ
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浮き雲(1996年製作の映画)

4.0

新作の公開が目前に迫るカウリスマキ監督作品を初めて見た。カフェの窓際の席から人間観察をしているかの様な独特の雰囲気が大好きだった。

不況の煽りを受けて職探しに翻弄される人々が描かれている。メインはと
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マイ・エレメント(2023年製作の映画)

3.5

火、水、木、雲のエレメントたちの住む街が舞台のラブストーリーで、アメリカの移民二世の問題を描いているのが印象的だった。

火のエレメントのエンバーは移民二世で、父親の経営する雑貨屋を手伝っていた。将来
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誰も助けてくれない(2023年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

しっかり怖がらせてくれるし、変わったオチがあって面白かった。

郊外の森の中の家に一人で住んでいる女性ブリンが主人公。彼女は明るく振る舞っているが、過去に起きた何かがきっかけで町の人からは無視されてし
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ナポレオン(2023年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

アベルガンス版を予習しておきたかったが間に合わず。フランスなのに英語で喋っているけど、他の言語もあったりして混乱😵‍💫

フランス革命後のナポレオンの活躍と、妻ジョセフィーヌとの関係が描かれていた。フ
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ホームシック(2020年製作の映画)

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スコリモフスキ監督がコロナ禍に撮影した短編作品。映画館での上映は初だったらしい。

窓から海辺にカメラが移動し、海岸のビニール手袋が映される。そして手袋を追うように、サッカー場やレストランなどが次々に
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バリエラ(1966年製作の映画)

3.0

生スコリモフスキを一目見たく映画館へ。

本作はポーランド時代の初期作品の一つだ。ポーランドで有名なドキュメンタリー作家カジミェシュ・カラバーシュの劇映画のシナリオとして執筆していたが、撮影が始まると
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(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

ビートたけしのブラックな笑いに溢れた戦国コメディだった。登場人物が多くて不安だったが、大筋は誰でも知っている本能寺の変までのお話なので十分ついていけた。中盤から笑いが加速し、もっと見ていたいと思える良>>続きを読む

マーベルズ(2023年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

MCUから心が離れてきていたが、ミズ・マーベルが面白かったので見てきた。105分という短めの尺だけど十分楽しめる内容だった。このくらいのボリュームで作り続けて欲しい。

今作の敵に当たるダー・ベンが片
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暗殺の森(1970年製作の映画)

4.0

配信にもある映画だけど、せっかくなので映画館に行った。これが大正解で、冒頭のシーケンスでいきなり心を掴まれ、美術館に迷い込んだかのような美しい映像にのめり込んだ。

第二次世界大戦直前のイタリアが舞台
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神の結婚(1999年製作の映画)

3.0

デウス三部作の三作目。二作目も尖っている内容らしく、見てみたい。

ある日、主人公のデウスは神の使いに大金をもらう。近くの湖で自殺しようとしていた女性ジョアンナを助け、修道院に匿ってもらい、金銭的援助
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黄色い家の記憶(1989年製作の映画)

3.5

ポルトガルの映画運動ノヴォ・シネマで有名なモンテイロ監督の作品を初めて見た。アテネフランセは激混みで、2時間前に並び始めてようやく良い席が確保できた。

本作は監督自らがデウスという主人公を演じる、デ
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レベッカ(1940年製作の映画)

2.5

ヒッチコックがアメリカ進出後に初めて撮った作品。構成は上手いが、本人が言うようにヒッチコックっぽさは薄いように感じた。

主人公はあるお金持ちの夫人の付き人をしていて、モンテカルロにバカンスに来ていた
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階級関係 -カフカ「アメリカ」より-(1984年製作の映画)

2.5

隣の人が頻繁に座り直していて、古い椅子なのでガタガタ動き迷惑だった。あぐらをかき始めた時はキレそうになった。一生公共の場に近づかないでほしい。

ストローブ=ユイレの二人の作品を初めて見た。事前に少し
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理想郷(2022年製作の映画)

3.0

ドゥニ・メノーシェのインタビュー付きだった。オゾンの「苦い涙」が印象に残っていたが、今作も繊細な演技が凄い。

本作は実際に起きた事件が元になっているらしい。舞台はスペイン北西部のガリシア州だ。アント
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サタンタンゴ(1994年製作の映画)

2.5

上映時間が7時間以上あり、伝説となっている作品。タル・ベーラ監督作品自体も初めてで洗礼を受けた。

YouTubeでチェ・ブンブンさんがコメンタリー生放送をしていて、これが無いと乗り切れなかった。それ
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下宿人(1926年製作の映画)

3.0

ヒッチコックの初期作品。初めて純粋なサスペンス映画を見たかもしれない。

とある火曜日の夜、金髪の女が殺される殺人事件が起きた。死体には復讐者と書かれた紙が置かれていた。

主人公のデイジーも金髪で、
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ドリー・ベルを覚えているかい?(1981年製作の映画)

3.6

アンダーグラウンドのエミール・クストリッツァ監督の長編デビュー作。まさか映画館で上映されるとは夢にも思っていなかった。

映画館では本作を特集した小冊子とアンダーグラウンドのパンフレットが販売していた
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デジモンアドベンチャー02 THE BEGINNING(2023年製作の映画)

2.5

02は昔見ていたが、ほとんど覚えていない状態で見に行った。見ていなくても楽しめる反面、02メンバーである意味が薄いので微妙だった。

大輔たち02のメンバーはそれぞれ別の道を歩んでいたが、東京タワー上
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

期待が低かった所為か、かなり面白かった。初代より早く、戦後復興中の東京にゴジラが現れる。昭和の雰囲気や、戦艦や戦闘機など、山崎貴監督の得意とする土壌に上手く引っ張り上げた怪作。

終戦直前、特攻隊の任
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

3.0

久しぶりにスクリーンでスコセッシ監督作品が見れた。3時間越えにビビっていたが、体感は短いとの感想があり、少し安心して見に行けた。確かに体感は短かった。

第一次大戦に参加していたアーネストはアメリカに
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ヒッチコックの映画術(2022年製作の映画)

2.0

ヒッチコック好きの為の映画という感じで、好きだけど数本しか見た事が無かったのであまりハマれなかった。

ヒッチコックが自分の作品について、6つの視点から紐解いていくという内容で、ヒッチコックの真似をし
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白鍵と黒鍵の間に(2023年製作の映画)

4.0

ピアノ演奏者の南はジャズピアニストを目指しており、恩師の勧めで銀座のキャバレーでピアノを演奏していた。すると、服役明けのヤクザがゴッドファーザーを弾いてくれと声をかけてきた。リクエストに答えて弾いてし>>続きを読む

北の橋(1981年製作の映画)

4.0

パリの街を舞台に、リアル脱出ゲームの様な壮大な謎解きアトラクションをプレイしている感覚になる。大好きなジャンルの映画だった。

マリーは強盗による懲役を明けて、恋人に会いにパリにやってきた。そしてバチ
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イグジステンズ(1999年製作の映画)

4.0

クローネンバーグ流ソードアートオンラインの様な作品で、バーチャルリアリティーのゲームが題材の作品。しかも公開が1999年で、ニンテンドー64の時代というのが驚き。

劇中に出てくるゲームのデバイスは有
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追悼のざわめき(1988年製作の映画)

2.5

松井良彦監督は石井岳龍監督と親交があり、狂い咲きサンダーロードにも編集として参加しているらしい。本作はエログロナンセンスなカルト映画として有名で、前から気になっていた。

関西にあるビルの屋上で暮らす
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ジョニーは戦場へ行った(1971年製作の映画)

2.0

監督のダルトン・トランボによる1939年の小説の映画化。この作品が撮られたのは1971年なのでベトナム戦争中だ。

かなりショッキングな反戦映画だが、設定の衝撃が大きすぎて細かい魅力まで感じることがで
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ウイークエンド(1967年製作の映画)

2.0

ゴダールの政治の季節の作品を初めて見た。これは難解と言うしか無い。掴みどころが無いが、何故か最後まで見れてしまう映像的な魅力があった。

ロランとコリーヌの夫婦は週末にパリ郊外に旅行に出かける。しかし
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ビジターQ(2000年製作の映画)

3.5

アリアスターが三池崇史監督ベストに挙げていて、気になったので見てみた。三池版テオレマとも言えるストーリーを下敷きに、得意のエログロ描写が混ざりながらも家族愛を描く、ユニークな作品。

父親の清(遠藤憲
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マリア・ブラウンの結婚(1978年製作の映画)

3.5

今まで見た演劇的なフィックスが多い撮り方ではなく、映画的で馴染みやすかった。

第二次世界大戦の終戦直前から、終戦後のドイツが舞台になっている。戦時下でマリアはヘルマンと結婚するが、翌日には徴兵されて
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彼女たちの舞台(1988年製作の映画)

3.5

隣の席の人が頻繁に声を出して欠伸やため息ついたりして最悪の環境だった。だけど映画は面白く、何とか乗り切れた。

元女優コンスタンスの演劇クラスに通う少女たちがメインで描かれる。その中の四人はパリ郊外で
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