ボンドレイク

TEXHNOLYZEのボンドレイクのレビュー・感想・評価

TEXHNOLYZE(2003年製作のアニメ)
5.0
 3度目の完走。あまりアニメシリーズをしっかり完走しきったことなんてほとんど無い、浅い経験な私ですから参考にならない感想かもしれんけど、言わせて欲しい、、

 世界一完璧でクールなアニメシリーズこそテクノライズではないでしょうかっっ!!!!

 マジ自分の好きなものしか詰まってない。

 地下に広がる 廃れながらも活発で暴力的な街、
 破損した人体を機械で補う(だけではないっ?!)テクノライズ、
 未来を見ることができる"物見"の少女 蘭、
 ハードボイルドな作風、スプラッターも遠慮なく見せつける描写、
 あまりにも独特で衝撃的 且つ挑戦的なストーリー、人間らしさと運命を描いたストーリー、、

 アート的でありながら、エンタメ。うん、マジ好きなものしか詰まってない!

 演出は静かで無駄が無くクール。憂鬱で詩的な雰囲気。90年代のずっしりと重いアニメを思い出させてくれる。且つ、とても映画的。

 あまりにも皮肉な運命の物語、世界。主人公らは皆、己の信念、本能、あるいは理性に極限までしたがったまで。
 だから結末が何であれ、心にグッとくるものがありまくる。感動。
 
 セリフが無さ過ぎる第一話としても有名なほど、静かな作風ではあるものの、その反面 とても人間味に溢れた内容に仕上がってる。

 ディストピアでSFな設定に任侠要素がガッツリと組合わさってる異色感。
 好きすぎる。ディストピアSFと任侠ってこんな相性良いんかっっ? もっとこの組み合わせの作品作られても良くねっっ?
 探してもテクノライズぐらいしか無い。こんな組み合わせ。
 唯一無二さを高めてる、また一つの特徴。

 テクノライズ20周年ということで、1シーズンのみの どマイナーな深夜アニメとは思えないほど盛り上がってる笑
 そんな中、ツイッターの同時視聴会で3度目の完走を果たせたのはとても感慨深い。
 
 初鑑賞時、serial experiments lainの流れで観た今作、ホントっ生涯ベスト級の衝撃だったな。
 テクノライズが無かったら、アニメシリーズをもっと色々観てみようなんて思わなかったろうな。
 (という面もありながら、あまりにも完璧なテクノライズを観てしまったせいで他のアニメシリーズ作品に、一時期手をつけられなかったり、、笑笑)

 これぞオールタイムベスト。絶対変わらない。
 

 下のは初鑑賞時の文章っっ。
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 心の奥底から表面まですべてを 揺さぶってくれる 超絶絶望SF任侠ハードボイルドスプラッター号泣ヒューマンドラマ アニメ。

「そんな身体じゃあ、女抱いたってちっとも面白くねえだろう」
「等活第九小地獄だとさ...」
「狂気に身も心も委ねれば、この世界に存在を許されぬというのなら、滅びを選ぶのみ!!」
「俺は変わったよな...」

 ホンットに最悪な世界!

 どうしてここまで 人間は愚かなのよ〜〜!!
 もうこれ以上 登場人物たちを苦しめないであげて〜!!

 そんな叫びも、この人間の作った地獄の世界では また無意味ですぐに枯れてしまいます。
 無意味な世界で、どう意味を持って生きるか。あるいは死ぬか。

 いやぁ〜、ほんっとにこんな世界を作った人間が憎いね〜

 ストーリー展開、世界観 などによる この鋭く悲痛な 感情も 一つの味ですが、 それに支えられたもう一つの メインディッシュが くっさい人間ドラマ!!

 その側面は後半から爆発しておりまして、 この悲壮的な世界で繰り広げられる キャラクターたちの それぞれの生き様、ぶつかり合い、名台詞 などなど フルコースで堪能できます!!

 juno reactorさんによる、 OPの超絶バリバリハイテンションテクノ ソング、
 gacktさんによる、EDの超絶哀愁の半端ないお涙頂戴号泣 アコースティックソング、

 も 最高ながら、本編のサントラも 非情で無慈悲な世界観と、アツくもカナシイ人間の感情を見事に 表現されてまして、もう 昇天モノ!

 観返すごとに 新たな発見がある リピート必至メニュー!!

 こんな 鬱ったらしい 絶望号泣をさせられても、不思議と これからも頑張っていこう と前向きになれるのは、
 きっと そんな最悪な世界でも 人間らしく自分らしくあったキャラクターたちが いたことに よるのでしょうなぁ...
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