テリー

生きるとか死ぬとか父親とかのテリーのレビュー・感想・評価

生きるとか死ぬとか父親とか(2021年製作のドラマ)
4.5
【第1話】「結婚とか独り身とか」
冒頭、タイトルまでのお悩み相談の畳み掛ける流れが山戸節炸裂でシビれた。東京で生きる現代女性たちの悲しみ、苦しみがトキコと時間を共有することで浄化されていく。映像でラジオの魅力がしっかり詰めこまれていた。
トキコの気丈さと哲也の人たらしっぷりがよくわかった初回で、これからの物語がとても楽しみ。

【第2話】「老いるとか思い出とか」
人間の生と死、残された者の哀しみが凝縮されて心に残った。
バーバに化粧する場面の美しさは是非見てほしい。女性らしさを超えた性の躍動感が満ち溢れている。そして、思い出があればこの世から去った人の存在が消えることはない。この世に残された者として切ない思いだが自分の身の回りにかつていた、去った人々への思いを馳せる余韻があった。

【第3話】「美容とか見た目とか」
美容に凝る哲也を嫌がるトキコの姿から、目に見えない偏見が浮かんでくる構造が面白かった。こうした些細な日常の点描から浮かんでくる考察が面白い。

【第4話】「美容とか見た目とか」
哲郎とトキコの銀座思い出巡りから、東京の都市論に飛躍する一遍。二人のやり取りから家族の歴史が浮かび上がり、ひいては街の歴史に結びつく。余談ですが、哲郎が語るときの照明演出がとても効いていて好きです。

【第5話】「嫉妬とか愛情とか」

【第6話】「子供とか夫婦とか」


【第7話】「不倫とか友情とか」
旦那が浮気した友人、不倫したことを打ち明けられない友人。
人間、生きていれば抱えるものが多くなって他人に言えないことも増えてくる。大人になるってそういうことかもしれないけど、じゃあ私達の友情はどうなるの?って問いかけられる話だった。トキコたちの年代になったら、更に実感を持つのかもしれないが、否定も肯定もせず、寄り添える間柄が友情なのかもしれない。自分はそういった人がどれだけいるのだろうか…
テリー

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