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警部ダリオ・マルテーゼ 遺志を継ぐ男のStroszekのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

原題"Maltese: Il romanzo del commissario"(『マルテーゼ-警部の物語』)。

タイトルロールを演じるキム・スチュアート・ロッシが常軌を逸した美男である。「こいつは昔からハンサムで…」とか「(彼を好きになった理由は)ハンサムなところかな」と劇中何度もその好男子ぶりには言及されるが、本人はまったく意に介していないところが無敵感を強めている。コンプレックスのない人間は、自分をよく見せようとすることがないのか、と思わされる。

マルテーゼ警部は少し酷薄である。会って話したこともあるイノチェンザという女の子がマフィアの抗争に巻き込まれて銃で撃たれ亡くなっても、次の回では受付の男性と気楽にサッカーの話をしている。あまり影響を受ける様子がない。「外見が美しい人は起こったことにあまりショックを受けないのか」と混乱した解釈をしてしまったが、単純に彼が若くして警部に登り詰めるまでに、数々の修羅場をくぐり抜けてきたことを示すのかもしれない。
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