漱石枕流

リエゾンの漱石枕流のレビュー・感想・評価

リエゾン(2023年製作のドラマ)
3.7
言葉には読み通りに発音しないものがある。たとえば〝洗濯機〟は「せんたくき」とは発音せずに「せんたっき」と言うし、また〝8分〟も「はちふん」とは言わずに「はっぷん」と発音する。これをリエゾンという。

フランス語や韓国語に多いので、こういった外国語を学んだひとなら知っている言葉。しかしこのドラマの場合は語学学習の話ではまったくない。どうも本来の意味である〝結びつき〟を意味しているようだ。

あまり期待していなかったのだけど、けっこうおもしろく観られた。何より、ヴァンサン・カッセルとエヴァ・グリーンの演技とか存在感がよかった。両者は今まで気に留めたことがなかっただけに、収穫だった。

物語の展開もわかりやすい。ただ、省略が多いのがすこし気になった。特に序盤でガブリエルがターゲットに近づくとき、その居場所をどうやって見つけたのかわからないのだ。なんだかシーンを飛ばされたように感じた。

それ以降はさほど引っかかるところはなかった。アリソンの過去は思っていたよりも意外なものだったので、そういうところも興味を惹かれた。

ただ、最終回の展開はもうひとつだった。期待してたものとは違っていて、ちょっとがっかりした。でも、トータルでは悪くなかった。もしS2があるなら、期待したい。

[ドイツ語吹替音声+日本語字幕]2023/08/5-10 Apple TV+
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