みずきち

オスマン帝国: 皇帝たちの夜明けのみずきちのレビュー・感想・評価

3.0
●第一部 コンスタンティノープル陥落
1453年、封建制の崩壊と1000年続いた帝国の終焉。中世と近世をわけるとても重要な年である。こちらはコンスタンティノープル陥落をオスマン帝国の視点から、(キリスト教社会に敬意を払った形で)ドラマチックに描いたドキュメンタリー。これだけ印象的な世界史の出来事でまったく映画にされてないのもちょっと頷けてしまうが、こちらはちゃんとトルコ制作。英語なのは残念だが大変聞き取りやすい。しかもお金がかなりかかっている。
役者がみんな美男美女で、オスマン帝国側の壮年官僚たちも渋く結構かっこいい。かなりお金がかかっていて衣装を見てるだけでオスマントルコ初中期の衣装を見ているだけで満足度高い。
メフメト2世は若さ・傲慢さ・執念深さなど複雑な人格が強調されている。対するコンスタンティノス11世は悲劇の中の英雄としてリスペクトを持って描かれている。数人の専門家の随所の解説のキュレーションも良く、どんどん引き込まれていった。
包囲線の戦術解説に内容が移行した3話くらいから面白くなってくるが、1-2話の内容はもうちょっとサクサクいって欲しかった。

●第二部 メフメトvsヴラド
さらに美男美女が増える。
心理戦的側面や誰がスパイなのかといったサスペンス的緊張要素、またメフメトとヴラドとラドゥの三者の愛憎入り乱れる複雑な感情が強調されたことにより一部よりさらにシネマチックになっている。仕方ないのだが最終話はいろいろなことがあっけない。

ひとまず一部と二部を観て…イェニチェリが最強ってことでOKかな?
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