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プレデター:ザ・プレイのうかりシネマのネタバレレビュー・内容・結末

プレデター:ザ・プレイ(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

18世紀、ネイティブアメリカンの集落がプレデターに襲われる。

自然の映像がとにかく綺麗で、何も起こらない冒頭も美しさだけで観ていられる。『ザ・プレデター』の導入とは異なり空気感が完全に支配し、地名テロップまで基調を崩さない。そのために“全く別の映画にプレデターが混入する”というサプライズプレデターが成立している。
前半はプレデターは神視点でも常に透明だが、輪郭を描かずとも確実にそこにいる不気味さがあるし、姿を見せないことが作中でも主人公しか存在に気付いてないことと重なる。溜めに溜めたその外見も、引っ張るだけあって興奮するギミックが仕込まれている。

シリーズ初の(AVP除く)女主人公だが、兄と共に戦うのと白人の武器を使うことで違和感をなくしている。
ラストバトルの途中で時間経過させるのは『プレデター』のオマージュで、『プレデター2』のオマージュもある。
ジャンル未可分のまま進み途中までプレデターを一切映さなかった『プレデターズ』をさらに押し進めたもので、“サプライズプレデター”のアイデアの勝利。そして、それをただの一発ネタではなくメインジャンルを映像美の説得力をもって成立させている。
ラストはバッドエンドにもハッピーエンドにも繋がり、『プレデターズ』同様考え続ける楽しみが与えられる。