ハリウッドの描く白人の救世主のような作品(抑圧された集団を抑圧側の少数の白人が助けるようなストーリー)を思い浮かべるとインド側から見るイギリスの植民地支配の悪らつさはこう描かれるのかとニヤリとしながらも、人種差別を根幹とした憎しみに満ちた殺し合いを見せつけられるのは正直これでいいのか？みたいな気持ちにはなる。インド人が武器がなくともイギリスに立ち向かうマインドを得たという締めはよかったと思う。
実はストーリーを語るよりも画ヅラの強さが圧倒的で、とにかく主役の2人が武器らしい武器を持ってないにもかかわらずブッ飛んだ身体能力と腕力の強さで敵をバッタバッタと薙ぎ倒すので、段々細かいことは気にしなくてもいっか…という気になってくる。なんでも実在のヒーローとインド神話の神をプラスした造詣とのことで盛りすぎててちょっと笑ってしまう。劇伴が大仰なのも気分を上げる効果になっているのかもしれない。よくテレビでも取り上げられる有名なダンスシーンは思考力を奪うド迫力だった。
細かいことは気にしないとは書いたけどひとつだけ。提督の姪？のジェニーは差別を悲しんではいたけどそれ以上にビームに好意をよせているって解釈でいいのだろうか。エンドクレジットでも一緒に踊ってたしそういうことなのかなぁ。彼女の扱いが微妙でちょっとモヤってる。
