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BAD CITYのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

BAD CITY(2022年製作の映画)
4.6
ある夜、“犯罪都市”の異名を持つ開港市に縄張りを持つ桜田組の組長が死体となって発見される。それは韓国マフィアの仕業だった。その韓国マフィアの幹部・キム・スンギ(山口祥行)が密談していたのは、巨大財閥である五条財閥の会長・五条亘(リリー・フランキー)。
五条が無罪となった判決には必ず裏があると踏んでいる検察庁検事長の平山健司(加藤雅也)は、公安0課の小泉香(壇蜜)を使い、秘密裏に特捜班を結成。メンバーは、熊本(勝矢)、西崎(三元雅芸)、野原(坂ノ上茜)。
そしてもう一人は、ある事件を起こした罪で刑務所に服役中の元強行犯警部・虎田誠(小沢仁志)だった。
果たして虎田たち特捜班は、五条を検挙することができるのか? “真の悪の存在”、そして“裏切り者”は誰なのか? 欲望渦巻くこの街で繰り広げられる、欲望の果てに見える景色とは……。
小沢仁志が主演に加え、OZAWA名義で製作総指揮・脚本を兼任し、還暦記念映画として制作したアクション。

「法が役に立たない街にのさばる巨悪に、暴の力で立ち向かう」という何本も作られたストーリーを軸にしてもマンネリ感がないのは、小沢仁志や山口祥行や勝也や波岡一喜などのVシネマ畑でしのぎを削るベテラン俳優や三元雅芸と坂口拓などガチなアクションを追求するアクション俳優や坂ノ上茜や壇蜜やかたせ梨乃などの女優陣が、演技やアクションでガチにぶつかり合う生々しい感覚がリアル感を与えている。
「ベイビーわるきゅーれ」などで好評だったスピード感のある殴って蹴って組み合いブッ飛ばす格闘アクションは、冒頭の団地での集団バトルやクライマックスでの集団バトルでの1対集団のバトル、坂口拓vs三元雅芸戦や山口祥行vs小沢仁志でのほぼフリーファイトの生々しい総合格闘バトルのスリリングな生々しいバトルも、アクション初挑戦で体張りまくりの坂ノ上茜の健闘も迫力満点。
日本と韓国の融和、多くの地方自治体を挙げてのカジノ誘致が多発する現実の風刺が、サブテーマになっているOZAWAこと小沢仁志の脚本の硬派な社会派なところも新鮮なクライムハードアクション映画。
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