いづる

ケイコ 目を澄ませてのいづるのレビュー・感想・評価

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)
4.5
目は凝らすもので、澄ますのは耳。
しかし本作のタイトルは「目を澄ませて」。
主人公のケイコは感音性難聴で耳がまったく聴こえない。手話が使えない人の話、周りの状況を視覚で把握する。
耳が聴こえない人の日常生活のほんの一部分を知ることができた。
笑顔が可愛らしい岸井ゆきのさんが笑顔を封印したかのような作品。
三浦友和さん演じるボクシングジムの会長とのシーンはホッコリする。ケイコも張りつめている気持ちが緩む瞬間なのかな。笑顔になったり嬉しそうな顔になったりする。
「ケイコのボクシング」に対して思ったことは、すべて会長が劇中で代弁してくれた(笑)。
弟役の佐藤緋美さんがすごく良かった。姉への愛情が溢れている。政子が頼朝と結婚しなかったら義時もこんな感じの弟だったのかな、と思ってみたり(笑)。
この映画、他の映画には当然あるものがない。流れないエンドクレジットを観ながら気づいた。
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