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きさらぎ駅のStroszekのネタバレレビュー・内容・結末

きさらぎ駅(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

都市伝説+異世界転生もの。

最近流行りの異世界転生物語の手法が使われている。いわく、読者がすでに異世界の攻略方法を小説や漫画で読み、さまざまな困難の攻略方法を知っている状態で転生し無双する、というナラティブ。

違うのは、「読者」は卒論学生であり、「主人公」は異世界から僥倖により戻ってきた「都市伝説からの生還者」だということと、「読者」が「都市伝説からの生還者」に罠を仕掛けられている、というツイストがあるところ。

蛇足だが、本映画のルールには明らかな矛盾がある。きさらぎ駅の生還者である「はすみ」は2004年に異世界に行き、戻って来たときは7年の時が経ち2011年だった。だからきさらぎ駅での1日=7年という計算になる。しかし、きさらぎ駅から「はすみ」が助け出した女子高生は、卒論学生が異世界に入ってからわずか1日で戻って来たことになっている。1日が7年ならば「はすみ」が入ってから7年、「卒論学生」が入ってから7年の計14年経っていないといけないのに、そうなってはいない(女子高生が帰った時点で「卒論学生」が異世界に入ってから7年経っていないのは、最後に好奇心から同じ手順できさらぎ駅行きする「はすみ」の姪が、「卒論学生」が会ったときの女子高生のままで、7歳分年を取っていないことから分かる)。
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