エイプリル

きさらぎ駅のエイプリルのネタバレレビュー・内容・結末

きさらぎ駅(2022年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

前半ホラー、後半コメディの贅沢映画でした。
ネット上の超有名都市伝説を題材にしているので、きさらぎ駅が映像で観れるというだけでも嬉しいんですが、結構こだわって作ってくれてる感も感じられてなお嬉しかったです。葉山パートだけなぜかFPS視点になってるのが意味不明でしたが…。
ジャンプスケア多めのきらいもありますが、ホラー的な要素はそれなりに怖さがあってよかったです。特に葉山パートで光の扉が実は罠だった…という展開はかなりワクワクしました。ただそれ以上に笑える要素が多いです。
よりにもよって変わり者ばっかりが集まる電車、エンチャントファイヤジジイ、教師なのにナイフ攻撃を全避けする葉山、ゲロ吐くことによる血管攻撃の回避と、「嘘でしょ?」って思わず言ってしまうような展開が連続してこちらを飽きさせません。

後半は2周目のアドベンチャーゲームのプレイみたいな感じでこれもよかったです。きさらぎ駅を題材にした映画作るぞ!ってなった時によくこれが思いついたなって感じです。鮮やかにカップルの彼氏を突き刺してそれをエンチャントファイヤジジイにぶつける動き、レオン・ケネディを彷彿とさせました。エンチャントファイヤ、ただでさえ面白いのに2回目は仲間もろとも灰になるの爆笑しました。
あとは主人公が攻撃するたびに「人殺し…!」っていう人がいるのも地味に面白いです。もうスタッフ、狙ってやってるだろ。「自分に恥じることはしない!(キリッ)」の宮崎も終盤で酔っ払いのおっさんだけは普通に見捨てるのもめちゃくちゃ笑った。

笑いどころは相当多いですし、映像はどっちかというとチープなのですが、「実は葉山は嘘をついていた」という展開も、その嘘をついたことで自分の娘をきさらぎ駅に追いやることになった因果応報なオチもとても良く、ストーリーとしてもかなり練られています。
都市伝説系の映画は地雷なことも多いのですが、これはとてもよくできた映画で新鮮な驚きがありました。おすすめです。
エイプリル

エイプリル