イチロヲ

妖獣都市のイチロヲのレビュー・感想・評価

妖獣都市(1987年製作の映画)
3.5
人間界と魔界の橋渡しを遂行しているエージェントが、魔界のゲリラ部隊と熾烈な戦いを繰り広げる。大人向けのセックス&バイオレンスを売りにしている、アニメーション映画。菊地秀行の小説「闇ガード」シリーズを原作に取っている。

人間の姿に変化した魔界の住民が、人類の日常に潜伏しているという舞台設定。日本人エージェントと魔界の女性のカップリングを主軸にしながら、「異種間交合」という究極のエロス論を説いていく。

エッチなお姉さんがクリーチャーへと変態するシーンが見どころ。後半に入るとサイキック・アクションに変容するため、変態オネーサンを拝むことができなくなってしまうが、緩急自在に繰り広げられるエログロ・スプラッターは、非の打ち所がない。

惜しむらくは、魔界側の女の「心の綾」が端折られており、あっという間にデレてしまうところ。異種間交合に至るまでのドラマティックな高揚感が得られないため、エロティシズムの側面では、やや不満が残ってしまう。
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