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ガザ 素顔の日常のmskのレビュー・感想・評価

ガザ 素顔の日常(2019年製作の映画)
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ガザに住む人たち、ささやかな日常の営みをカメラが美しく捉える。チェロを演奏する人、民族衣装でファッションショーをひらく人、海辺のキッチンカーでコーヒーを売る人。5km以上沖に出るとイスラエル軍に発砲されたり逮捕されるという海で、サーフィンをする人、釣りをする人、泳ぐ人たち。タクシーの中でかわす他愛もない会話は想像以上に穏やかだった。ゆったりと幸せそうにすらみえる日常は、いつ起こるかわからない空撃でたちまち壊される。「パレスチナ人以外のすべての人を恨んでいる」という言葉がずっと脳内にこびりついている。彼らに逃げる場所はない。映画にうつっていたすべての人は今どうしているのか。明日もデモ行く。しばらく第七藝術劇場(十三)で上映してるし、YouTubeで『ガザを知る緊急セミナー ガザ 人間の恥としての』で詳しく学べる(字幕もつけてくださってる)。学ぶのは当然として、署名もデモに行くのも拡散するのも私はやらないといけないと思う。沈黙や中立的な態度が政治的にどのような意味を持っているのか考えたい。我々は見なければならない。見ている。
ウトロを思い出す、沖縄を、キリングフィールドを、光州事件を、関東大震災の朝鮮人虐殺を、ドイツのホロコーストを、土地を奪われた人たち、命や尊厳を奪われた人たちのこと。
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