ルナティックアックン

追想のルナティックアックンのレビュー・感想・評価

追想(1975年製作の映画)
3.8
妻子を奪われた医師が自らの手で兵士達に復讐をしその度に妻子との思い出を振り返っていく。

アメリカ映画と違い壮大な計画も晴々した復讐劇もなくたった数時間の出来心のような瞬間の中で彼は動いている。

決して幸せだけではなかったけど彼の中では2人といた時間が人生だった。ラストシーンのセリフやりとりが全てを物語っている。
妻子を奪われ、復讐も遂げた彼にこの先生きていく意味はあるのだろうか?全てを背負ってまで明日を迎える事の意味を考えさせられる。

内容と音楽のギャップがこの映画の怖さというかせつなさをより一層ひきたたせていると思う

犯罪や被害にあった人達は判決や刑の執行後きっとやりきれないもんと向き合っていくんだなと感じる悲しい映画だった。