一般的に、人生で一番長い時間を使うのが仕事です。
冒頭のとある二人の仕事と幸せについての話から始まる物語。
ストーリーとは一見関係ないこのシーンですでに核が語られている気がする。
リアルに描かれた心理描写が鋭利な形で胸に刺さった。
前半はうまく社会の枠組みに入れない女性の生きづらさを描き、後半は理想と現実の間に葛藤する男性の不安定さが語られている。
どちらもダメなことではないし、必死に生きている。
ただうまく行ってないだけ。
そうした噛み合わない歯車がこの作品では、様々な形で描かれていた。
仕事を通して描かれているが、恋愛や夢などすべてが繋がっている。
ただ大人にとって仕事の比重が大きい。
このバランスや噛み合わなさは
きっと多くの人が共感できるはず。
ラストの二人の表情・感情の違いがまた面白い。
