りょう

東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-のりょうのレビュー・感想・評価

3.2
 たぶん100人中99人が思うはずですが、これは150分ぐらいに編集して1本の作品にすべきです。「運命」のおさらいの映像で10分くらいあるし、「決戦」の廃車場の終盤がダラダラしすぎています。原作のことはまったくわかりませんが、「運命」はいろいろな伏線で煽っておきながら、「決戦」でまったくスルーしているのはなぜなのでしょう。タケミチの活躍と最後の決断のおかげなのか、タイムパラドックスの効果ですべてチャラになったという解釈なら、「運命」で期待を高めた観客を裏切っています。
 劇場で観てない立場で言えたことではありませんが、例えば、90分の作品と180分の作品が同一料金というシステムにも納得できません。業界の諸事情はわかりませんが、こういうことばかりでは「有料配信まで待って2本つづけて観よう」ってことになるはずです。ますます劇場の興行収入が低迷しそうです。
 散々悪口を言ってしまいましたが、個々のシーンや俳優陣の活躍はなかなかよかったです。タケミチの同級生のダチ(アッくんとか)の登場が少なくて残念でしたが、新しいキャラクターとそのキャストも豪華です。絶対に10代の若者とは思えないキャストもいますが、格闘のシーンはみんながんばっています。半間を演じた清水尋也さんが「GANTZ」のネギ星人にそっくりで、どうにも強そうじゃなかった以外は…。
 個人的には、タイムリープの構造をうまく反映しつつも、若者たちの喧騒をコンパクトかつユーモラスに描いた1作目が好みです。ちょっと不完全燃焼なエンディングだったので、続編が制作されることを期待します。
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