よびちゃん

ゴジラ-1.0のよびちゃんのレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
3.7
VFXかっこいいゴジラと主人公のドラマの噛み合ったストーリー構造!キラッとSF感のある劇伴もかっこいい。
山崎貴だからこその良さとうわー苦手だなあというドラマ。戦争とトラウマに重ねる構造はめっちゃ良い。生き残ってしまったとPTSDに苦しむ、戦争が終わってない主人公に対する破壊と恐怖の象徴ゴジラ。人情日曜劇場味は嫌い。VFXは綺麗だが、のっぺりした作り物感と人がいる場所以外VFXだなとわかる移動の少なさを感じ前評判ほどは乗れない。船とかビルとかさ。でも日本でこれが作られるのはやっぱりすごいし山崎貴しかできない。
動作や機械の細部を撮らない、人の体の動きやアップや引きを見たいという明確な不満点。それは山田裕貴くらいしかロングショットがないことやゴジラ熱線の前兆がかっこいいけど機械的なことにも表れていると思う。人もゴジラも、生き物としてのディテールや間が弱い。
ストーリーの構造とVFXの取り扱いが上手く、しかし台詞で説明と人情を無理に補っているように見えるので、上手い脚本家と組んでほしい。
これが何を意味するのか?山崎貴はきっとハリウッドで活躍できる、ということだ。

【スポイラー】
呉爾羅怖い。撃ったら勝てた?特攻の無謀さに重なる。丁寧にビキニ環礁での巨大化フラグしてくれるけど余計では?後の報告パートでまとめて。機雷除去で主要メンツ集合。キャラ説明と腕前。機雷撤去と生活立て直しのモンタージュが新海誠っぽい。軍艦ひっくり返す怪物相手に戦う一同(べらべら裏のミッションを話すの不自然…)追われるの怖い。機雷攻撃が口に効く。これしかないと見せる。軍艦相手に熱線も披露。絶望的。銀座上陸で堂々暴れる。踏み潰し、尻尾、ビル倒壊、電車ガブリと盛り沢山。浜辺美波の耐久力!敷島がピンチに現れるのもひとり生き残るのも主人公だから。ゴジラと引き寄せ合う運命としか言えない都合の良さ。国会方面ズドン。シンゴジどころではなさそう、渋谷事変超えの被害。爆風と流れ込む空気。無念を晴らそうと民間チーム。インテリな作戦。往復で攻撃。出港前に来るの予想できなかったな。橘さんよ。敷島魅せる飛行。誘導でゴジラが猫に見え、ああこれは確かに人間ドラマに比重があると見られるわけだ、と思う。囮の船は予想外で最高。ギリギリに交差するのは綺麗に巻くため?見事に深海へ。凍りつくんだ。浮きはちぎったけどケーブルは巻かれてるの?ここ引っかかった。さすがにダンケルク過ぎるよ山崎貴。やれることはやる、はそうだけど無茶だ。復活熱線を前に飛び込む震電ガチっとハマり炸裂。さり気なく発射描いてるの◎ 装置の説明回想要らん、思わずうるせえなぁって口の中で言った。綺麗に終わったけど、ラストの匂わせは何するつもりなんでしょうか。
よびちゃん

よびちゃん