子供の頃、ゴジラのVSシリーズを通った世代としては、なんだかんだゴジラって人間の味方のようなイメージだったけど、近年はとにかく悪であり災害のような存在。そして本作においても、容赦なく人間を襲い街を破壊し、攻撃しても再生するという、戦後の日本の戦力ではとても太刀打ちできるようなレベルではない。僕が見てきたゴジラの中でもっとも怖く、とにかくそこが良かった。
ただ演技や演出がちょっとわざとらしいところ、そこがもう少し自然であって欲しかった。ストーリー展開は読めるにしても、演技のくどさ(特に佐々木蔵ノ介とか)がなければもっとリアル感が出て楽しめたのではないかと思えた。
また最後、無事だった浜辺美波の首にゴジラ細胞がドクドク広がるシーンから、こんなに苦しんだ家族にまだ試練を課すのかと、若干の後味の悪さを残す終わり方が個人的にしんどかった。
とはいえ、CGに関しては文句なしの出来だったと思うし、ゴジラはやはり子供の物だと僕は思うので、大人も子供も楽しめるという点では絶妙な塩梅の作品になっているのかもしれない。
しかし、途中映った橋爪功に何の意味があったんだろうか?
あれだけよく分からなかった。